隕石と生命
先日ロシアに隕石が落下しました。ところで私たちの祖先は、遠い昔に隕石によって運ばれてきたのかもしれないのです。
生命のもとが宇宙から運ばれてくる説を「パンスペルミア説」とよびます。地球生命体の起源は宇宙より飛来した生命のもとにあると考える宇宙生物学者は、多くいます。僕もこの説はかなりの説得力をもっていると思います。
「隕石と生命」で真先に思い浮かぶのは、1996年に騒動となった隕石中の微生物様化石の発見です。NASAのDavid Mackey博士らは、火星隕石ALH84001の中に、微生物に酷似した構造体を見つけました。
☆隕石ALH84001の中に認められた微生物らしき構造体
http://goo.gl/Tw0nh
また、2011年にはNASAのRichard Hoover氏も、炭素質隕石から多数の微生物類似構造体を見つけたことを報告しています。
☆【画像】隕石中の生物様構造体 (左)と細菌Titanospirillum velox (右)
http://goo.gl/Pb95d
ただし、これらの微生物らしき構造体は、地上の微生物が隕石に入り込んだものか、非生的なプロセスで作られた構造であるという反論が巻き起こり、未だに議論が続いています。宇宙生物学者の多くは、これらが生命の痕跡であるという彼らの主張に否定的です。これらの構造体が生命に由来するものなのかどうか、この疑問にはっきりと答えを出せるような解析手法の確立が待たれています。
生命体そのものが丸ごと隕石に見つかったという決定的証拠はまだありませんが、生命の部品は、これまでに様々な隕石から見つかっています。
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