教科書を読む「ごんぎつね」⑧
毎日色々ありますよね。
最近ちょっと忙しくて
コンビニのレジ前でも返信作業してたり
携帯2台使いの違う仕事同時進行で
間違えて違う人に送ったり…笑
でも最近、この地味な解析をしていると
気持ちが落ち着くのがわかり、
noteさんに感謝です。
今は深夜の2時ですが始めます。
つぎの日には、ごんは山で栗くりをどっさりひろって、それをかかえて、兵十の家へいきました。裏口からのぞいて見ますと、兵十は、ひるめしをたべかけて、茶椀をもったまま、ぼんやりと考えこんでいました。へんなことには兵十の頬ほっぺたに、かすり傷がついています。どうしたんだろうと、ごんが思っていますと、兵十がひとりごとをいいました。
「一たいだれが、いわしなんかをおれの家へほうりこんでいったんだろう。おかげでおれは、盗人ぬすびとと思われて、いわし屋のやつに、ひどい目にあわされた」と、ぶつぶつ言っています。
ごんは、これはしまったと思いました。かわいそうに兵十は、いわし屋にぶんなぐられて、あんな傷までつけられたのか。
ごんはこうおもいながら、そっと物置の方へまわってその入口に、栗をおいてかえりました。
次の日も次の日もごんは、栗をひろっては、兵十の家へもって来てやりました。そのつぎの日には、栗ばかりでなく、まつたけも二、三ぼんもっていきました。
ここはゴンの感情や視線を変化を大切に。兵十を喜ばせたくて、山で栗をどっさり拾って家に向かうシーンは、読みも口角を上げてはやる気持ちを乗せて少しスピードは上がります。覗いてみる、ぼんやりと、は動作に合わせてゆっくり。かすり傷がついてますは発見なので早く。どうしたんだろうでゆっくり考えるのですが、それに呼応して出てくる独り言を言いましたは早め。
兵十のセリフは、ぶつぶつととあるので憎しみで力を持った言い方よりも、間抜けな感じがいいと思います。ほっぺの傷が痛むと共に少し憔悴している言い方です。その独り言を聞いて、ゴンは、兵十を傷つけてしまったと確信するのです。
しまったと思ったもそうか!という新たな気付きでなく、今までの悪い予感が現実のものとして襲ってくる重さが欲しいです。しまった!破裂させて真ん中を強くするのでなく、し母音のぃを少しねっとり出して下げていきます。
あんな傷までつけられたのか。のあとには間を取ります。(俺のせいなんだよな、俺が余計なことしたんだよな)という様な呟きを自分の中で反芻しつつ、ゴンはこう思いながらにかけてあげてください。前の文章を引きずる時は
出だしのゴンは綺麗なゴでなく、ンゴと本当にわからない微かなンが入る感じです。
次の日もまた次の日も。ここはゴンの罪の意識と共にどんどん加速して重ねていく感じです。栗ばかりでなく松茸もは、盗んだものでなく、自然の中にある罪の無いものを贈り続けるところに意味があるのです。ゴンの償いの気持ち、十字架を背負う気持ちが表れているのです。
結末が分かっているからこそ健気なゴンが本当に切ない。
ここからはどんどんあのシーンに繋がっていきます。
またハードだった仕事の夜
朗読解析に没頭したいです。
2020、6、6 TBSアナウンサー堀井美香