刑務所でもアイスは食べれます!

こんにちは!今年も暑い夏が続いてますね。

エアコンが医務棟と面会棟くらいしか無い刑務所でも7月~8月にかけては週に1回だけ平日の昼に冷菓の喫食と言う制度があって熱中症対策と夏の収容者のガス抜きにアイスが1つ至急されます。

私が収容されていた島根あさひ社会復帰促進センターでは7月の真夏日を迎えた週から冷菓の喫食の告知が担当の刑務官の先生から事前にあって、午後の14時過ぎくらいに作業を中断して工場の食堂で5分間ほど時間を取ってアイスを食べる事が出来ます。

アイスクリームの種類はチューペットと100均に売ってるカップアイスが週ごとに変わって支給されていました。

チューペットは白いホワイトウォーター味と紫色のブルーベリー味があって、カップアイスはつぶ餡が入ってる抹茶しぐれに練乳しぐれがあって、どちらもバニラクリームが入っています。
まれにファミリーパックにある小さなスーパーカップのバニラ味も出て来ます。

基本的に刑務所では刃物の使用が制限されておりハサミも作業時の怪我や自殺・自傷行為の防止の為に使えない為にチューペットは私がいた工場ではハズレ扱いされていました。

チューペットを素手で開封するのは難しいですし、下手したら溶けた汁が食堂の机に飛び散ったり手に付いたりするのでハンカチの所持も欠かせないので私の工場でもアイスを辞退する同囚も何人かいました。急に冷たいモノを食べてお腹を下したくない人も稀に現れます。

それでも貴重な甘くて冷たいモノを刑務所でも重宝されており無料で振る舞われるアイスに毎年の夏には心を踊らせていました。確か毎週木曜日だったのを覚えています。

アイスは民間の事務員が発泡スチロールの箱に入れて工場まで持ってきてくれて食べ終わった後は工場長の同囚が燃えるゴミと燃えないゴミのビニールの袋に分けて、袋を結んで発泡スチロールの箱に戻します。その後は手が汚れた者は水道で手を洗って作業に戻ります。そして、夕方に事務職員が持って帰ってくれます。

他にも夏期処遇の期間になれば、お昼の休憩の時に一杯の粉末のポカリスエットの様なスポーツドリンクが熱中症対策の為に支給されます。

島根あさひ社会復帰促進センターでは食事は民間の職員が作っていて、AGVと呼ばれる自動で工場の食堂や作業以外の時間を過ごす多目的ホールに運んでくれ機械によって配食されます。そのAGVには一個2リットルほどのプラスチックのボトルが2つ付随されており、それをコップに注いで同囚のみんなで一杯ずつ飲みます。

担当の刑務官の先生によっては2杯以上、飲む事が出来たり代理の刑務官が出勤してきた日や交代の刑務官が立会している時は、みんな阿吽の呼吸で早い者勝ちで飲み干します。
味は薄いですが毎回、あまり美味しくない麦茶が毎食支給されていることもあって取り合いになって喧嘩になる工場もあるそうです。
なので、担当の刑務官の先生が立会している時は全員、一杯飲んだら残りがあってもAGVにそのまま戻したり水道に流して廃棄してから戻す事がほとんどです。

夏期処遇については今後も少しずつ綴っていく予定です。夏場はとにかく居室も多目的ホールも空調が多少効いても暑いので喧嘩やトラブルが多く、調査・懲罰になって調査・懲罰棟に移動になって単独処遇になる受刑者がたくさんいます。

皆さんも熱中症には気をつけましょう!以上!

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