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見たこと。食べたこと。妄想したこと。

<食べたこと+そして妄想したこと>横浜でのある路地で。

午前中の予定がスムーズに終了。横浜から次の場所に移動しなくては…と思いながらも、目にはいる美味しそうなランチの看板が気になる。

今日は朝早くに目が覚め、朝食を早めにとってしまったので、昼の11時前にはおなかが空いてきた。でも、ちょっとランチには時間が早い。お店が開いていない。喫茶店ではな~ちょっと寂しい。最近、パン食が多かったので、できれば美味しい白米のランチが食べたいな~と、キョロキョロすると…見つけた‼ 名前は伏せますが、うーん、いい感じの定食屋さん。しかも朝から開いていた様子。お勧めは「アジフライ定食」。アジフライ定食かぁ…久しく食べていない…★…決まり!

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お店に入ると…じろりと見られてしまった。 「すみません。いいですか」と何故か謝ってしまった。 店内には年季の入ったおばんちゃん2名。 「アジフライ定食、お願いできますか」。確かにランチには早すぎる時間なので、店内は私(も、おばちゃん)と、おばんちゃん2名だけ。

(なんで、こんな時間に…)と、心の声が聞こえそう。おばちゃん達はカウンターの客席に座って、なにかお手紙を書くような作業に追われていた。

すぐに返事は来ず…もう一度「アジフライ定食お願いできますか」と私。「○○ちゃん、火、つけて」と、偉い方のおばちゃん。「はい」と、普通のおばちゃん。

なんだか、申し訳ないな~と思いながらも、定食を待つ間、風情のある店内が気になって気になって。神棚には、たくさんのお神酒。壁の色も年代を感じさせる。そして、薄暗い店内。その奥から、アジが油で揚げられている音が聞こえてくる。

もう、私は勝手に松重豊さん演じる「孤高のグルメ」の井之頭五郎さん気分で、一人勝手に妄想開始。 おばちゃん二人の、微妙な立場の違いが分かる会話を聞きながら、アジフライ定食を待つ時間がなんとも楽しい。なかなかいいじゃん。

アジが揚がって、定食が出てくる。揚げたてのアジフライなんて…久しぶり。自分ではなかなか自分用に揚げないもんな~、などと思いながらアツアツを頂いた。うふふ★美味しい。アジの大きさも大きすぎず、小鯵が2枚。小鉢に切り干し大根と、キャベツの芯の部分の浅漬け。そして、ご飯にお味噌汁。

美味しくいただいている間に、おばちゃん2人はカウンター席に戻って、先ほどの作業の再開。「だからさぁ~…」「やってるのかね~まだ」と、内容は分からないけれど、会話の端々は耳に入ってくる。そして、なぜか時々、偉いおばちゃんが囁くような、ものすごくバリューㇺを絞って話すこともあり、ソコが可笑しいし気になる。

突然、黒電話が鳴った。やはり、このお店には黒電話だよね…と思ったら、偉いおばちゃんのスマホの着信音だった、残念。「うん、行くよ明日。時間は分からない…うん、分かってます。大丈夫です…はいはい。じゃあね。明日ね」どうやら、明日は偉いおばちゃんはお出かけのようだった。じゃあ、もしかすると、明日はこのお店休みだったのかも。そう思うと、ラッキーだったなぁ~と、更にアジフライを堪能。私の妄想の中では、明日は親戚の法事だと決まった。

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完食し、お代を支払って店を出る時、「雨で入口が滑るから気をつけな」とおばちゃん達の少しぶっきらぼうだけど優しい心づかい。いい。ほんの30分程度の時間を、本当に楽しく妄想した。美味しく食べた。よい時間だった。満足満足。ご馳走さまでした。

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