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【制作メモ】「乙女解剖」踊ってみた動画を作ったときのポイント
「DECO*27 - 乙女解剖」踊ってみた動画(by 藤岡侑真×綺子)
今回の制作の中で意識したことを書いていきます。
使用ソフトはDavinci Resolve。
また、全体の構成に関してはこちらの動画をリスペクトして再解釈いたしました。
1.ストーリー性を出す工夫
①楽曲のストーリー
「乙女解剖」には多くの解釈がありますが、今回は恋人関係の彼女側がだんだんと相手を支配していくというニュアンスでの要望でした。
【今回の解釈】
仲の良い恋人同士。
↓
彼氏の浮気が判明。
↓
彼氏は離れようとするが、彼女はまだ好き。
↓
喧嘩と葛藤。
↓
彼女が彼氏を壊して自我をなくさせ、彼を離さない。
②間奏のドラマパート
女性の表情をメインで映して、ストーリーの軸が女性側にあることを強調。
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2人とも役者さんなのでドラマパートも引き締まりましたね。
③序盤、低彩度の回想シーン
仲良く喋るシーンを白黒にすることで「過去のもの」という印象になってます。
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2.映像の構成について
①カメラワークやカット割り
画角を広く取れる定点でのカットを多めにしてます。
スタジオが狭くダンサーが2人というのも要因でした。
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ジンバルの設定はタテ・ヨコ・斜め全てに設定。
ドラマチックな振り付けなので全て水平にするか迷いましたが、定点カットの割合が多いのでダイナミックに斜めも入れました。
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結果的に不穏な雰囲気も出ましたね。
②視聴者を飽きさせないための対策
・最初の10秒でドラマチック感を出す
・早めにジンバルのカットを入れる
・盛り上がり感
【最初の10秒でドラマチック感を出す】
踊り手さんの本業が2人とも役者なので、序盤で表情や雰囲気を見せられたらって感じです。
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【早めにジンバルのカットを入れる】
タイトルを出した後のイントロで早速ジンバルの映像を使ってます
これは完全に好みなんですけど、僕自身は定点の踊ってみたよりもカメラがぐわんぐわんしてるMVみたいな動画が好きなんですよね。
理由としては、やっぱり躍動感がある方が映像に引き込まれる感じがするからです。
【盛り上がり感をつくる】
1番サビ・2番サビの前に音ハメでエフェクトを入れることで、盛り上がります。
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また、ラストのサビでは映像をちょくちょく切り替えることでフィナーレ感を出しました。
定点映像を使わずに全てジンバル映像なので、常にカメラが動いている状態です。
③その他
タイトルで文字を若干動かしてみました。
ちょっとしたニュアンス程度ですね。
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3.色味関係
①トーンカーブ
【「トーンカーブ」とは】
特定の明るさの部分を調節するための機能のこと。
これはマイブームですが、シャドウ側を少し切って中間~ハイライトを若干上げて雰囲気を出してみました。気持ち程度。
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めちゃくちゃ何かが変わるって程でもないですね。
中間の明るさを上げたことで少し黄色味が増してますが、のちにホワイトバランスで調節します。
②グローエフェクト
「グロー」とはその名の通り、光ってる感を出すやつです。
やわらかい雰囲気になって、輪郭が少しフワッとします。
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合成の種類は今回「加算」にしました。
【「合成の種類(合成モード)」とは】
映像とどういう感じでエフェクトを重ねるかというもの。
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一般的に「ソフトライト」がよく使われるけど、好みっちゃ好みですね。
個人的には余程テッカテカにならなければいいかなって思います。
あとは、「光彩の半径」っていう欄があるんですけど、かんたんに言うと「どれくらい輪郭をボカすか」っていう調整もできます。
これが小さすぎるとグローの雰囲気が出ないし、逆に大きすぎると全体がモヤッとした印象になってしまうので、ちょうどいいところを探すのがムズい。
③ホワイトバランス
今回の映像素材、カメラの設定もあって赤みが強めだったので、編集で少し青に寄せました。
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青に寄せたことで、コンクリート壁の冷たさが伝わってきますね。
④窓の色の調整
撮影が夕方スタートだったので、撮影中に外が暗くなったんですね。
合間に挟んだ人物のアップだけ窓の外が明るかったので、部分的に暗くしました。
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一瞬だけ窓が明るいことで違和感が出てしまうのを防ぎます。
4.まとめ
今回はドラマパートがあったということで、ダンス中以外での演者さんの表情を撮るカットが多かったです。
ダンスにもストーリー性が乗ると、作品としての雰囲気が一気に増しますね。
今回制作した踊り手さんのYouTubeチャンネルはこちら
ここまで読んでいただき誠にありがとうございました。