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018. オーストラリアを長距離ドライブする時に何か注意点はありますか?アウトバックの運転は危険でしょうか?

Q オーストラリアを1か月かけて半周する計画を考えています。車は20年前のランクルです。運転は好きでアメリカのルート66を横断した経験もあります。今回、オーストラリアでは舗装道路だけでなく、アウトバックにもチャレンジしようと思っています。以前、編集長のアウトバック走破の話を聞いていたので、是非アドバイスいただけると助かります。宜しくお願い致します。

A オーストラリアを走った時の経験は今でも素晴らしい思い出です。1か月時間が作れるなら、また別のルートでチャレンジしたいといつも思っています。質問者さんはルート66を横断したことがあるとのことなので、舗装道路の長距離移動はそんなに心配していませんが、まずは、アメリカにはなくてオーストラリアにあるいくつかの注意点をお伝えしますね。

① スピード違反がめちゃくちゃ厳しい
感覚的にはアメリカの10倍くらい厳しいです。そこらじゅうにカメラがあります。そして、わずかに10kmオーバーしても切符を切られます。車はレンタカーでしょうか?だとすればレンタカー屋経由で日本の自宅に罰金支払命令の手紙が届きます。罰金の手紙は国ではなく州ごとに届きます。僕は前回のオーストラリア運転旅の時にクイーンズランド、ニューサウスウェールズ、南オーストラリアから合計15通くらい来て30万円罰金を支払いました。特に要注意なのが郊外から町に入る瞬間です。急に速度制限が100kmから40kmくらいにガクンと落ちます。ここで運転してる車のスピードも落とさないと、すぐにやられます。出してるこっちが悪いのですが、大きな国でまっすぐな道も多いのでついついスピードが出てしまいます。気を付けてください。

② ロードトレインに気を付ける
ロードトレインとはコンテナを3つも4つも繋いでる大型トレーラーのことです。下の写真のようなでかいトレーラーが猛スピードで走っています。抜かす時も、抜かされる時も、すれ違う時も細心の注意が必要です。抜かすのは相手がめちゃめちゃ遅い時以外やめておきましょう。どうしても抜く時は、トラックを3台くらい抜くつもりで対向車線の状況を確認してください。抜かれる時、あるいはすれ違う時はギリギリ路肩まで自分の車を寄せて、少しでもトレーラーとの距離をあけること。彼らはめちゃくちゃ小石を飛ばしながら走っています。近づくと車体や、運が悪いとウィンドガラスを傷つけられます。

オーストラリアでよく見かけるサイロアート
これは Guido van Helten の作品
アウトバックのスタンドで見かけたロードトレイン

③ 夜は絶対に走らない
オーストラリアの沿岸部の道は野生動物が大量にいます。そして夜になるとなぜかヘッドライトに向かって突っ込んできます。牛もウロウロしてるし、夜の運転は超危険です。あと、折角の絶景も見られません。移動距離はあまり無理せず夕方には次の宿泊地につけるように余裕を見て計画立てることをおすすめします。

夜は動物だらけ

④ ガソリンスタンドがあったら必ず寄る
これはアメリカや北海道も同じなので細かく書きませんが、ガソリンが8割残っていても、スタンドさえあれば常に満タンをキープしましょう。

舗装道路の長距離運転に関するアドバイスはこれくらいです。
続いてアウトバック(荒地、未舗装、砂漠)についてです。

オーストラリアのアウトバックは場所によって難易度が変わります。本当にザックリですが、クイーンズランド、ニューサウスウェールズ、南オーストラリアのアウトバックは数時間から数日に1台くらい車が通りがかるのですが、西オーストラリアのgoogle mapにも載っていない道などは下手したら数か月間誰も来ない可能性があるので、車が壊れたら一巻の終わりです。

というわけでアウトバックを攻めるのであれば、まず専用の4WDを借りることをおすすめします。その他に思いつくことをいくつか書きました。他にアウトドア用品なども必要なのですが、とりあえず車輛関連のことだけ列記しました。

1)水は人間1人あたり100 L積んでください。
2)ガソリンは念のため20 Lの石油缶を積んでください。
3)スペアタイヤは2本
4)いかつい4WDでもタイヤ交換は1人で出来るようにしておく(1か月走るのであれば備え付のジャッキではなく油圧ジャッキを買っておいた方がいいかもしれません)あとスタック用にスコップも買っておくといいです。
5)殆どのレンタカーが規約でアウトバック走行NGです。走行OKの車輛を探してから行ってください。殆どの車輛にはGPSがついていてあなたがどこを走っているか伝わります。アウトバックNGの車でアウトバックへ行って少しでも損傷したら賠償金を請求されます。
6)免許があれば無線、あるいは衛星電話を積むことをおすすめします。
7)動物の死骸、植物などを踏まないように気を付けてください。カラカラに乾燥した枝や動物の骨が割れたものは簡単にタイヤを切り裂きます。

あと、もしアウトバック初挑戦であれば、比較的安全で超悪路が殆どないところを2か所紹介しますね。①は5〜6時間、②は15時間かかるので、オフロード大好き野郎でなければおなかいっぱいになるはずです。

① Curdimurka Railway Siding
海側から行くとアデレードから片道11時間、ポートオーガスタからでも片道6時間かかるので、もし海側から来るのであればここに来てキャンプするのもありです。地平線しかなく、常に晴れていて朝日と夕陽が本当に素晴らしいです。
ポートオガスタから向かうとマーリー(Marree)という集落までは舗装されています。ここからクーパーペディ(Coober Pedy)という町へ向かいましょう。クーパーペディはオパール掘りたちの町で、町全体が地底に埋まっています。Curdimurka Railway Sidingはマーリークーパーペディのちょうど真ん中くらいにあります。もし、日帰りで行きたい場合はクーパーペディから行けば片道3時間半なので往復7時間で戻ってこれます。
Curdimurka Railway Sidingはオーストラリアの歴史で重要な役割を果たした鉄道の廃駅です。なので僻地の割に歴史好きの人が1日に数組は来ます。

砂漠の中に給水塔と駅舎だけが残ります
Coober Pedyにあるホテル、ザ アンダーグラウンド モーテル。部屋は全部地下。1泊15,000円〜

② Boulia Roadhouse → Tobermorey Station Roadhouse & Caravan Park → Atitjere Store → Alice Springs
OGビーフの一大拠点として知られるロックハンプトン(Rockhampton City)とウルルの玄関口アリススプリングス(Alice Springs)はほぼ同じ緯度にあります。なので、この2つの町の移動は東から西へまっすぐ行けばいいはずなのに、カーナビにインプットすると2倍以上の距離でぐるーーっと迂回させられます。このナビを無視してまっすぐアリススプリングスへ向かうとオススメその2のアウトバックを走ることができます。
まず、ロックハンプトンからブーリア(Boulia)という集落へ向かいます。超大きいオーストラリアはまず、このロックハンプトンからブーリアまでが13時間かかるのですが、これは舗装道路なので、2〜3泊しながら向かえばOKです。ブーリアに着いたら、ここのスタンドで燃料を満タンにしてください。いよいよアリススプリングスまでの850kmの旅が始まります。大体、東京-広島くらいの距離です。
道路は一本道なので迷うことはないです。Tobermorey Station Roadhouseという小さなキャンプ場が丁度クイーンズランドとノーザンテリトリーの州境にあります。同じ道路ですが、クイーンズランド側をDononhue Hwy、ノーザンテリトリー側をPlenty Hwyと呼びます。下に僕が走った時の写真を載せます。

アウトバックにも少し違いがあります。木が生えてたり、全く生えてなかったり
ここまで来ると動物も虫も減ってきます
テーブルマウンテンみたいなのがあったり。空には巨大な鷲が飛んでいました
カンガルーはいなくなり、エミューを沢山見るようになります
たまに舗装されてて、しばらいくとまた未舗装の繰り返しです
ブーリアより手前ですがここが最後のウォーターホール Old Cork Homesteadです。
実はこんな場所でも年に1度の豪雨の際には鉄砲水が出て人や車が流されることもあります。

ぶっ通しで走るのは無理なので、どこかで1泊する必要がありますが、キャンプサイトがいくつかあるので、そこでテントを張ればOKです(面倒であれば車泊)絶対に道路わきなどで路駐して泊まるのは避けてください。この道路はロードトレインも時々走るので極めて危険です。必ず道路から離れたキャンプサイトで寝てください。治安面の心配は全くありません。多分、他の人間に会うことはないです。僕は850kmを2日走り続けて対向車は5台だけでした。あと、稀にポツンと一軒家みたいなのがありますが、このあたりは先住民アボリジニの土地なので、緊急時以外はむやみに訪ねたりしないようにしてください。
さて、ブーリアを出発して、次に燃料と食料が手に入る集落はAtitjereです。コロナ前まではいくつかのキャンプサイトでは燃料は買えたのですが、いまも存続しているか微妙です。Atitjereまでは何も手に入らないつもりで物資を確保しておきましょう。Atitjereまで来たらゴールが近いです。3時間半走ればアリススプリングスに到着です。

というわけで今回は文字数も多くなったし、ここまでにしますが、もっとハードなのがほしい!5日くらい風呂に入らなくても大丈夫!という人がいればホレタビのインスタからDMでリクエストください。西オーストラリアの死のロードについても機会があれば書きますね。


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ホレタビ編集部
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