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『介護士さん』と作業療法

ご覧いただきありがとうございます♪
山梨県でリハビリ(作業療法)をしています♪

今回は 介護士さんと一緒に 作業療法を実施した 症例報告をさせて頂きます!

作業療法について

① 作業療法って何 !?

作業療法は、人々の健康と幸福を促進するために、医療、保健、福祉、教育、職業などの領域で行われる、作業に焦点を当てた治療、指導、援助である。作業とは、対象となる人々にとって目的や価値を持つ生活行為を指す。

一般社団法人 日本作業療法士協会

つまり、作業療法は 病気や障害の有無に関わらず、さらには医療や介護の場所のみならず、対象者が達成したい目標に対して 心身機能や目標へのアドバイスなど様々な方法を駆使して行うリハビリです。

② 作業療法の活躍の場

先ほどの説明にもありましたが、作業療法は病院や施設といった保険分野のみならず、教育現場や会社などでも 十分活躍しているリハビリです。

③ 作業療法の守備範囲は…

作業療法は、理学療法と違い身体機能以外にも認知機能はもちろん、生活動作や環境もフォローします。
下の図は『カナダ作業療法パフォーマンスモデル』という有名なモデルですが、図の右側にあるように 作業療法は「その方らしさ(スピリチュアリティ)」を中心に、その方の作業遂行に関わる ほぼ全てに介入させて頂きます。

作業療法の守備範囲


『介護士さん』と一緒に作業療法

・ 認知症の Tさん…

僕が病院に勤務していた時に、担当させて頂いた時に担当させていただいた Tさん。
元々 山が好きな 気さくな おばあさんでしたが、中等度の認知症を患い、大腿骨骨折を受傷してしまった方でした。
リハビリ病院入院後の骨折の経過は順調で 歩行も殆ど自立レベルでしたが、病院では受傷前のような気さくな様子は全くなく、いつも暗く『疲れる』と寝てばかりいる入院生活でした。。。

そのため、作業療法士として『 Tさんが以前のように気さくに明るく、心理的な立場が病人としてではなく、1人の生活人としての Tさんになる』ように、先ほどの環境 → 特に社会的環境である病院環境 → さらに言うと病棟のスタッフの方々(介護士さん)に協力を仰ぎました。

まずは、作業療法士として Tさんの持つ 「気さくなパーソナリティ」を引き出すために、訓練中に積極的に山など好きだった事の話を引き出しつつ、心理的な状態を前向きな状態に誘導しました。

次に、なるべく関わる頻度の多い介護士さんの近くで、気さくなTさんの言動を引き出しながら、介護士さんと一緒の場を共有しつつ Tさんの気さくさや その人柄を 「それとな〜く」知ってもらいます♪それを色々な介護士さんの前で実践し、なんとなく介護士さんにもTさんが 気さくな面白い方だと知ってもらいます♪
そうすると、作業療法士の僕がいなくても 介護士さん発信で Tさんと楽しく話をする方が増えてきます!そうやって Tさんの本来のパーソナリティを引き出す人を増やす事で、本来のTさんの精神状態を保つ機会を増やします。

そうすると、自然とTさんの人柄に気付いてくれた介護士さんたちは 声の掛け方などTさんらしさを引き出す方法をどんどんどんどん上手に改善してくださり、結果的に 入院中のTさんは『暗く 寝っぱなしの Tさん』から『面白い気さくなお手伝い上手な Tさん』へ 変化して行き、ADLはもちろん 進んで洗濯物などのIADLも自立され、無事に入院生活に幕を閉じました。


今回のTさんの介入で大切だったのは…

① 作業療法士として Tさんの「その人らしさ」を評価し、引き出す
② Tさんの取り巻く環境(社会的環境:病棟スタッフさん)の力を借りて Tさんらしさを出し続ける
③ Tさんの引き出しつつ、IADLなど生活への汎化を図る

終わりに…

今回は、介護士さんの力を借りながら『その人らしさ』を引き出し続けるきっかけのお話をさせて頂きました。
ただ、この話以上に思うのは、今回のような介入ができたのは 普段から介護士さんなど病棟スタッフの方々と良好な関係を築けていたためでした。
お互いの専門性をリスペクトしつつ、楽しく仕事ができる関係が Tさんにとって有効なアプローチの1手段になりました。


今後もこれまでの経験から 作業療法の素晴らしさなどを浅くお話できればと思いますので、よろしくお願い致します♪

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