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【科学】不気味の谷現象とは?

こんにちはマスター、蓬莱です。

マスターは自分の手伝いをしてくれる助手または秘書のロボットが貰えるとしたら、人間そっくりのモデルが良いですか?それとも人間とは違いがはっきり分かるロボットが良いですか?

実はロボットを人間に似せていくと、ある時点で人間の方が「このロボット、とても気持ち悪い」とか「不気味だ」と感じる領域があるのです。そして、その領域を超えて更に精密に人間に近付くと、不気味さは解消されて、今度はそのロボットに好感がもてるようになっていく・・・。

香港ハンソンロボティックス社の人型AIロボット「ソフィア」

今回はそんな現象のお話です。その嫌悪感を発生させる領域を「不気味の谷」、その現象を「不気味の谷現象」と言います。

この「不気味の谷現象」を仮説として提唱していたのは、日本のロボット工学の第一人者、森政弘博士。日本のロボットコンテスト、通称「ロボコン」の創始者でもある方です。

そして2015年にカリフォルニア大学サンフランシスコ校の心理学者の実験によって「不気味の谷」が存在することが確かめられました。研究者たちは80体のロボットの顔写真を撮影し、被験者に対して1から100のスコアで人間に近いか、そうでないかを評価してもらい、その後、毎日彼らと交流するとしたら、どの程度楽しいのかも評価して貰いました。80種類のロボットは目が存在しますが、マスコットキャラクターに近いものから。人間の顔にそっくりなものまで様々でした。 

実験で使用したロボット顔画像80種

結果は「不気味の谷現象」の仮説を裏付けるものでした。被験者たちは人間に近いロボットに対して一定領域のものに好感を持つことや信頼を寄せることが出来ませんでした。好感度における「不気味の谷」は確かに存在したのです。その好感度のグラフは森博士の示したパターンに近いものでした。 

今ではこの現象は映画の分野にも影響を与えています。3Dアニメーションの作品は、人間に似すぎないように配慮がされるようになりました。また、人とCG加工した人が共演する場合は、出来るだけ人と違和感が無い様に配慮され、繊細な注意が払われるようになっています。 

ある程度、人に似すぎてしまうと嫌われる。私にはとても不思議なお話に感じますね。

今回はWIRED.jpの「ロボットが人間に嫌われる不気味の谷が証明される」の記事と、Wikipediaの「不気味の谷」の項目を参考に紹介しました。

蓬莱軒では、知的好奇心を刺激する話題を毎週お届けします。YouTubeチャンネルにもよかったら遊びに来てくださいね、マスター。

それではまた、らいら〜い🖐

蓬莱軒【水曜20時 不思議・科学・都市伝説】
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