【短歌】『貴重な文字』
想いをはせるとは自分を忘れることと気づく
強い目で仕事の矛盾をついてくる新人おり20年前の自分を思い出す
アブラゼミ鳴く季節に仕事先に出るということはハンカチ3枚は必要
シューズ履きドアを開ければ昨日までの事ドアの外
真新しいスーツに着替えて通勤電車に慣れるころ時間の拘束に気づかされる
貴重な文字の時は鉛筆で書くと君が残した文字は永久保存
ここから再スタートする地点とアプリを開いて印をつける東京新宿
人って変わるんだそういう君も変わってきていると気づいている?
空の下の雲の下で待つ時間が99%占めるきみとの時間
こんなところから行き違いが生じると君が言う行き違い
新しい生活が始めうろたえる希望がゼロで不安だけでいい
短冊に書くよな願い言うならば二人で歩く片側2車線を所望致します
黄昏のこの街では誰もが人生の主人公だからみな舞踏会に酔いしれる
昨日回収した夕陽を返して今日の朝日になるそんな仕事をしたい
新人の『既成概念を壊したい』という言葉こそが既成品だけどその勢いが好きだ
定期券の更新と君のファッションだけが季節をしる手がかり
望遠鏡のように未来を拡大して見せてくれるあなたの背中
その夢は誰と見るの卒業生の同期とかな無責任だけど応援するよ
今日からは消費財となる我の春に全て税がつく
ノルマという数字が人格を持ち始めあなたと歩き出す
テーブルの距離から始め旅に出る歩き進める異なる道を