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noteマガジン『60点クリエイターの「気づき」置いときます』はじめます

「ユータヌキが作るものは安定して60点は取れるんだけどね…」

これは4年ぐらい前にとある編集者さんから言われた一言です。

ぼくは小さい頃から何をしてもコツ掴むのが早く、要領よく生きてきたので、自分は『器用な人』だと思って生きてきました。
けど、この一言で「あ、ぼくは器用貧乏だったのかも」と、唯一と言ってもいい自分のポジティブ要素がひっくり返されたようで、すごく落ち込みました。

編集者さんはきっとぼくに「100点を目指そう」と、発破をかけてくれたに違いない。そう解釈し、それから100点を目指していろんなことに挑戦してきました。

その結果、4年経った今は「60点でも、12年も描くお仕事を続けてこれたのは胸を張っていいのでは」と思えるようになりました。



100点を目指した1年間

毎日デッサンの練習をしたり、映画の構成や小説の書き方について勉強したり。
1年間、自分が100点の漫画家になるためにいろんなことに挑戦してみました。

当時は睡眠時間や仕事の時間を削りながら、未来の自分のために頑張ってました。
けど、収入が減ってしまったり、日中の集中力が落ちてしまったり、イライラすることも増えて、そんな自分に対して悩むことも増え、最終的にメンタルを崩してしまいました。

そんな時にコーチングと出会い、コーチに「なにを大切にして生きていきたいですか?」と聞かれたときに、ふっと湧いてきたのが「家族との時間」でした。

やってみたものの興味が湧かず、すぐに辞めてしまったものもあるけど、なにより今の自分には、100点の漫画家になるための努力は「時間を費やしたいことではなかった」ということに気づき、100点を目指すことを諦めました。

しっかり家族との時間や、今の生活スタイルを維持しつつ、少しずつできることを増やしていく。いただいた依頼を楽しみながら、向き合って、貢献していく。
自分のスタンスはこれでいいんだと気づいたんです。

それに「60点」でも、頼りにしてくださる方がいたり、楽しみにしてくださる人たちもいる。その編集者さんの中の"漫画家"という基準の中での評価であって、他の人にとってはまた違った点数だったりするから、大丈夫。

好きでいてくれる人を大切にしていくだけでいい。今はそう思えるようになりました。


「手段」と「目的」

今となっては、手段と目的がごっちゃになっていたんだなと思います。

編集者の期待に応えたいという気持ちや、器用貧乏である自分への劣等感から「漫画家としての100点を取る」が目的になっていたけど、ぼくの本来の目的は「家族との時間を大切にする」でした。

これを間違えしまうと、すごくしんどいことになるんですよね(しみじみ)

でもそんなしんどい時期があったからこそ、今は目的が明確になったんで、必要な時間だったんだと思っています。

今のぼくにとっての「目的」は

・家族との時間を大切にする
・家族が困らないレベルで稼ぎ続ける
・自分の心が動いた瞬間をストーリーにして、おすそわけする
・創作者のサポートをして、応援したい (仲間の成果が出るとうれしい)

ーで、ぼくにとっては「手段」として漫画を描く・パーソナル編集者として活動をする。
これは今自分にとって「むいてる」と思うからです。資質だったり、周りから言ってもらえる言葉とかを信じて。


60点クリエイターの気づき置いときます

なので、これからマガジン『60点クリエイターの気づき置いときます』で、60点でも家族との時間を大切にしながら、描き続けていくために考えてきたこと・試行錯誤した中で気づいたことを書いていきたいと思います。

週に1回ぐらいで更新できたらと思ってます。

「60点でも続けられる方法があるんだ」と思ってもらえるようなヒントになれば嬉しいです。


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吉本ユータヌキ
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