見出し画像

【3】「漫画家やめたい」と追い込まれた心が雑談で救われていく1年間 〜ネガティブとの付き合い方〜

"「漫画家やめたい」と追い込まれた心が雑談で救われていく1年間"は、1年前の自分を振り返るエッセイ漫画です。当時はほんとに感情が大荒れで、全て投げ捨てたいと思ってたんです。事務所宛に『辞めます』とメッセージを送る直前まで行ったり、夜な夜な転職サイトを徘徊したり、はじめて精神科医に行ったりしました(3ヶ月待ちって言われて諦めた)。
そんな時に事務所コルクの代表である佐渡島さん(漫画内では”編集者”)から、プロコーチを紹介してもらった所から人生が激変しました。

3:ネガティブとの付き合い方

ネガティブは僕の中で1番の天敵であり、コンプレックスでした。

順調に上手くいってても、この順調も長く続くわけない。
褒められても、気を遣って褒めてくれてるだけ。
必要とされてても、都合よく使われてるだけ。

卑屈も卑屈。素直に喜べることなんて、ほんとに稀で。自分は誰からも好かれてないと思っていて。振り返れば振り返るほどドロドロでめんどくさいやつやな…と自分でも感じる。圧倒的めんどくさい!

とは言え、そんなネガティブをやめたいとは思っていて、中山さんに相談させてもらいました。

ーで、ほんと漫画の中のようにネガティブが良いものに変わって、目の前がパーっと開けていった。今までネガティブをポジティブに変換しよう!って記事を読んだりしていて、変換の強引さにうんざりしたり、応急処置感に余計がっかりしたりしてたけど、今回は頭の中が丸ごとひっくり返った。

漫画には描いてないけど、中山さんの
「そのネガティブって、誰かに言われたんですか?」って問いにもハッとした。

得られたことの事実に対して、ネガティブって思い込みでしかないなって。誰に言われたわけでもなくて、自分で作り出した被害妄想でしかなくて、自分で自分を苦しめてただけかもって気づけた。それから、自分の行動が明確に変わったって出来事があったんです。


ある日、週1で働かせてもらってる会社に出勤した日の帰り。会社を出て車に乗ったところで、1人だけ「お疲れ様」と言えなかった人がいたことが気になって、エンジンをかけるのを躊躇った。

言えなかったというか、別の部屋にいて僕自身が言いに行かなかった。
『わざわざ言いにいかなくてもいっか』とか『別に「お疲れ様」ぐらい言わなくても気にしないやろ』って思ったから。
けど、気になったってことは、そこに『言いに行けばよかった』って気持ちもある。

かと言って、今車を降りて会社に戻って「お疲れ様」とだけ言いに行くってのも変な人みたいやし、逆に気を遣わせることもあるかも…と色んなことをぐるぐる考えながらアクセルを踏んだ。

自宅までの15分間ずっとこのことが気になって考え続けてると、だんだん深い沼にハマっていくように『もしかしたらイヤなやつだと思われるんじゃないか』とまで考えてた。家の前に着いてからも『今からでも引き返そうかな』と思ったぐらい。忘れ物したとか理由まで考えたりもした。

これはまずいまずいと思って一旦深呼吸をしたら、ネガティブが大きく膨らんでることに気がついて、冷静に"自分がどうしたいか"を考えてみることにした。その結論としてLINEで「今日はお疲れ様!直接言えなかったから。また来週もよろしく」と送った。

その瞬間「あ、言えてよかった」と気持ちが軽くなった。


そのあとすぐに返事が返ってきたけど、どう思われてたかはわからない。文面からは本心なのか、気をつかった言葉なのか、どんな感情が乗っているのかもわからない。自分に分かるのは自分のことだけ。
今となっては、自分の思ったことに対してネガティブもポジティブも判断しなくてもいいんじゃないかと思える。
自分がどうしたいかを考えて動くことしかできなくて、動くかどうかの選択をするだけ。

あれこれ考えてしまうけど、案外人間ってシンプルなのかなって思った。




嬉しいことに書籍化のお話をいただきました。自分がずっと目標にしてきたことだったんで、めちゃくちゃ嬉しい気持ちです。自分のことを知らない人にまで届けられるチャンス。まだ、実現するかもこれからの段階ではありますが、いい方向に進めばいいなと思ってます。

あと、この漫画に届く感想を読んでいて、自分は他人の考えてることとか聞くの好きだなって感じて、なんかそういう場所が作れないかなと思ってます。
色々調べてみたらnoteのメンバーシップには掲示板機能があるらしく、それ良さそう!と思って、思い切ってメンバーシップを開いてみるのはどうかなってことも考えてみたけど、お金をいただくことにちょっとためらいもあるので、もうちょっと悩もうと思います。



いいなと思ったら応援しよう!

吉本ユータヌキ
サポートしていただいたり、有料記事を購入してくださった売り上げは次の新しいこと始めるための活動資金とさせていただきます。いつも本当にありがとうございます!