【2】「漫画家やめたい」と追い込まれた心が雑談で救われていく1年間 〜否定的な意見がこわい〜
2:否定的な意見がこわい
思い返してみれば、漫画家の今も、会社員時代も、学生時代もずっとこれに怯えてきた人生だったな〜。それにこの先も意見をもらった瞬間の『うっ…』って感情がなくなることはない気がする。けど、この回を描いて、ようやく自分の中で咀嚼できるようになってはきました。
感想はあくまでも感想でしかない。
これはこの日以降すごく感じること。
その人がどう思ったかは事実であって、自分にはどうすることもできない。それにその人の感想に自分がどういう感情を抱いたのかってことと、その感情がなぜ生まれたのかを考えてみると、意外とシンプルだった。
「こう思うな〜」「面白さを感じなかった」「よくわからなかった」
こういう感想をもらった時に、面白くないと言われたことにイラッとする必要もなければ、落ち込む必要もなく「こう感じたんだな〜、ふむふむ」と飲んでみる。
自分も他人の作品や意見に対して、違うと感じることもあれば、面白くないな〜とか、私はこの人と面白いと感じる部分が違うんだな〜ってことはよくあるから。
僕の場合、例えば否定的な意見をもらって落ち込んでしまう時を思い返してみると、そこにはいつも『期待』があった。自分的に自信あるものができたから「面白い!」って言ってもらえるかも…とか、「天才なんですか…!」って即返事が来るかもって期待が。だから、否定的な意見だった時、落差に落ち込んでしまってたのかも。
期待って厄介なもので。データを送って、既読になってるのに感想が届かない時は『あっ…良くなかったのかな…』とか『返事迷わせるほど微妙だったかな…』ってネガティブさんが登場。期待から段々不安へと変わっていき、そうなったらドロ沼。そんな時に「天才なんですか…!」って返ってきても『あ…気を遣わせてしまったな』って素直には受け取れなくなってしまう。ひゃー
ちょっと話がズレちゃいましたが、他人からもらう感想や意見はあくまでも他人の感想であって、そこに期待や妄想はせずに、投げかけられた言葉(事実)を素直に受け取ることしかできないなってことに気づいた。
先輩から「大事な話があるから今から来れる?」って連絡があってファミレスに呼び出された時、もしかしたらめちゃくちゃ怒られるんじゃないか…とか、俺にしか話せないことがあるぐらい信頼されてる!?みたいな、妄想とか期待を抱く。実際行ってみたら「すごい儲かるネットワークビジネスがあってさ…」って話だったりするみたいに…(実際にあった)。
あともう一つ感じたのは、他人からの意見・感想は"他人フィルター"を通っていて、"正解"ではないということ。編集者から届いた意見通りに修正して、微調整しながら編集者の正解を目指していく。出来上がった作品を見て、それは自分が描きたかったものか?と自問自答する。これは1年前の僕に良くあったこと。
最後に。もし、僕と同じように他人の意見・感想に傷ついてしまうって人がいたら、相手の言葉に主語をつけてみてください。
例えば「面白くない」って言われたら
『あなたは"面白くない"と思ってるんだな〜』って。
心が弱ってるとき「面白くない」が全人類の意見・感想のように思い込んでしまうことがあるんですけど、実は1人から届いた感想ってことに気づけるかも。
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先週アップした①から、嬉しいことにすごくたくさんの反響をいただきました。
それにnoteにはサポートをしてくださった方まで。本当にありがとうございます。
前回も書きましたが、僕にとって初めてと言っていいぐらい心の底から描きたいことが見つかって、今こうして連載を始めることができました。
なので、返信がおいついてない状態なんですが、皆さんからの感想はすごく励みになります。できる限り読んでます!
この調子でこの漫画をいつか本にできるよう頑張りたいと思います。今回サポートでいただいたお金は、もし本になったときの宣伝とか、必要としてる人や施設などに本をプレゼントしたりできればと考えているので、その時に使わせてもらいたいと思います。
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こんなインタビューもあります
コーチングを学んでから、"他人の目を気にして生きる"をやめて"自分のしたいこと"に集中できるように変わりましたって話をさせてもらいました