49歳、網膜色素変性症の鍼灸学生です
こんにちは。名刺代わりにまずは自己紹介から。
私は、先天性網膜色素変性症という指定難病とともに49年間生きています。
この病気は進行性ですが、個体差が大きく、人によっては全盲になる方も多くいます。
私の症状は、暗いところが全く見えない重度の夜盲と弱視、視野狭窄があり、人が多いところでは白杖を使っています。
子どもの頃は矯正視力がまだまだあったので、幼稚園から大学まで普通校に通いました。
大学卒業後は、自転車製造販売の会社に勤めましたが、眼の病気をクローズして就職活動を行ったことがきっかけで僅か1ヶ月で退職。その後、眼の病気をオープンに就職活動を行い、障害者支援の社会福祉法人で、支援者として23年間働いてきました。
働きはじめは、重い障害を持った人が通う通所施設で支援員をしながら、通信制の学校に通い、社会福祉士と介護福祉士を取得。その後、地域で暮らす障害のある人への相談支援の仕事をしていました。
相談支援の仕事は、とてもやり甲斐はありましたが、幅広い年代や様々な障害のある方の暮らしを支えるので、24時間での対応が必要な場面もあり、肉体的にも精神的にもハードな仕事でした。
家族構成は、妻と、中2、小6、小3、年長児の子ども4人の6人家族です。
長男が生後8ヶ月の時、免疫療法を受けるため、妻とともに約1年間の入院生活になりました。
突然の出来事でショックに浸る余韻もないまま、また仕事もflexタイムなどの配慮も難しい職場で、毎晩夜9時までにダッシュで帰宅する日々。
遠方に住む両家の親にも少しずつ来てもらいながら、それでも難しい日は有料シッターやファミリーサポートも利用して、何とか切り盛りしていました。
その最中に、私の眼の病気が急激に進行していきました。
職場にも病気に対する仕事上の配慮を求めましたが難しく、このままでは定年まで仕事を続けるのが厳しいと判断。
長男が3歳になる歳に、23年間勤めた法人を退職しました。
退職後、あん摩マッサージ指圧師、はり師、きゅう師の国家資格を取るため盲学校にて学生生活を送っています。
3年間の履修期間の中で、今は最終学年になり、学内での臨床センターの実習も始まり、より実践的に鍼灸按摩治療を行っています。
この歳になって再び学生をすることになりましたが、加齢による記憶力の低下が激しい事に加えて、覚えることが山のようにあり、且つ衰える視力に頼らない学習方法を模索しながらという、なかなかの厳しい環境下での学生生活は、恐らく晴眼者であれば出来なかったであろう貴重な体験をさせて頂いています。
趣味はオーディオとガジェット集め。
社会人1年目の時からコツコツ貯めて買い揃えたオーディオシステムを今も使い続けています。
最近はネット配信に対応するためネットワークオーディオを追加しましたが、子どもが産まれてからは大きな音も出せないので、イヤホン沼にハマってしまいました。
そんな私の現役イヤホンは、BOSE QuietComfort Earbuts、AirPods Pro、SONY WF1000Xm3、ABIOT TE BD-21Fを併用しています。それ以外にも無名の中華製イヤホンなど人柱購入の失敗も多々。
ガジェット関連は、初代iPhoneを使い始めてから、現在までApple watch3、airpods pro、iPad Pro12.9も持つ完全にApple信者でもあります。
デジカメは、OLYMPUS PENに始まり、SONY RX-100m2とm7、Panasonic G8を持っています。G8用には単焦点と望遠レンズ2本も買い足しました。
眼が悪くなってからは、あまり撮らなくなりましたが、結構写真も好きです。
これまで買い貯めたCDは約400枚。約6500曲を全てmp3に変換してiPhoneでincogntoなどのacid jazzや、Diana Krallなどのjazzボーカルを好んで聴いていました。
でも、サブスクのおかげで幅広いジャンルの曲が聴けるようになり、最近はモノンクル、土岐麻子、lucky Kilimanjaroなど洋邦ジャンルも雑多に聴くようになりました。
兄弟は、一卵性の双子の弟がいます(もちろん同じ病気を持っています)。弟は私より早くに次の職業準備をしてきたので、今はその仕事をしています。
今でこそ、何とか前を向いていこうかなと頑張っていますが、正直なところ仕事を辞める前から、しばらくの間は精神的にもかなりしんどい時期を過ごしました。
私の場合、生まれつき眼の障害があったので、中途の人と比べると病気の進行への受け入れは出来ていたように思いますが、それでも40歳を超えて急激に見えづらくなってからは、かなり凹みました。
ですので、そんな体験を少しでも共有できたら、同じような境遇にある方への何かの役に立てるのではないかという思いでいます。
将来は、自分の鍼灸院を開業できたらと夢見ておりますが、前職での経験を少しでも活かして障害のある方への鍼灸施術もしていきたいと考えています。
当面、国家資格を取るまでは鍼灸学生として、履修科目、特に興味のある東洋医学のこと、また網膜色素変性症として生きる日常や、4人の子どもたちとの暮らしぶり、趣味の話なんかもしていければと思っています。
というわけで、今後ともよろしくお願いします。
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