子どもたちは、そもそもアクティブラーナー
「学習」という言葉から連想する最近の嬉しかったことは、数時間前、5歳の息子が急に「ボク、ニュージーランドの学校に行きたい!」といって、自分からワークブックを取り出し、アルファベットの練習を始めたことです。ビックリしました。同時に、今年COVID19による閉鎖が始まる前に親子留学をしていたニュージーランドでの体験が、彼の中でナイスな経験として存在しているのだなあと感慨深いものがありました。
4歳最後の日に成田を出発し、5歳になったその日からニュージーランドの小学校に入学した息子。この初体験の目的は、「多様性の体感」でした。
初めての現地アパート暮らし。初めての小学校(地元の公立)。初めての英語オンリーな環境(ママ以外)。知り合いがいない環境。正直にいうと、私もドキドキでした。
万が一、結果的に何らかの理由で学校に行くのが嫌だと言ったとしても、それはそれでOKと覚悟を決めました。
しかし、そのドキドキも、現地に到着して、なんと2日目には、「大いなる喜び」に変わりました。というのも、アパートの隣に住んでいた南アフリカから移住してきた子どもたち(7歳、9歳)と一緒に、敷地内にあったブランコやトランポリンで、にっこにこの笑顔で遊びはじめたからです。肌の色も、瞳の色も、使う言葉も、おそらく食べ物も、履いている靴(あるいは履きものを履かない習慣)も、育ってきた環境も、すべてが違っている。けれど、そんなことは一切関係ない!だって、youと一緒に楽しく遊びたいんだもん♪その純粋な想いが、速攻でいろんなことを突破していく姿を目撃できたのです!!
私は、子どもたちの楽しそうに遊ぶ姿を眺めながら、「なんて幸せなんだろう」と思いました。そして、2日目にして「もしかしたら、すでにもう目的は達成したかもしれない」と感じました。
お互いに違う言語で、「よーい、ドン!」といいながら、互いに合意した場所をスタートラインにして、いっせいに走り出し、ブランコに何度もダイブする子どもたち。次第に、子どもたちは、どちらかの言語に寄せていきます。わが子も、これまで発したことのない「ready?GO!」を、実際の遊びの中で習得し、楽しそうに発言しながら遊んでいます。私は心が震える想いでした。
お友達が私たちの部屋に遊びに来ると、息子はすぐに自分の大切な場所に案内して、大事な野球グッズやシール帳などを披露していました。子どもたちは、すぐに腹を割って話せるんですね!ここでも、言語ではない心のコミュニケーションを目の当たりにすることになります。翌日には、野球(お友達の暮らしてきた世界には、野球はなく、クリケット)らしき遊びを始めました。最初は野球、つぎに、ボールの投げ方が少し違うクリケットを、同じ道具をつかって、互いに教え合いながら遊んでいました。WOW!!!私は感動しっぱなしでした。
大人が介入しなくても、言葉が通じなくても、これまで見たことのないようなお顔のお友達でも、知っていることが違っていても、子どもたちは、自分たちがそもそも持っている力で楽しく学び合い、楽しくコミュニケーションを取り合い、楽しく遊べるのだということを、子どもたちから教えてもらった出来事でした。
あらゆる線や問題は、大人が勝手に作り出したもの。さらに、子どもたちは、そもそも、アクティブラーナー。
そのことを心に刻みながら、子どもたちをよく観察し、互いの学びの背中を日々そっと押し合えたらいいなあと思っています。
Ori's journey
(学習部というコミュニティから依頼を頂いて今朝書いたコラムです)