私は空気が読めない

私は、空気が読めない。
幼少期からだ。
言葉を額面通りに受け取ってしまう。
それでたくさん失敗してきた。特に、女子の間では空気読めないというのは致命的だったりする。

「えー全然大丈夫だよー」(本当は大丈夫じゃない)
「気にしてないよう~」(本当はすごく怒ってる)
「誰もそんなこと言ってなかったよ~?」(陰で悪口三昧)

みたいな世界が広がっている。
だから、幾重の失敗を重ねながら、私は空気を読む努力をたくさんしてきた。
なのにこの歳になってなお、うまくいかないことが多い。

気を抜いて空気を読みそこねれば非難の的になる。
私は元来はっきりした物言いなのだが、それも非難される。
言い方が悪い、絵文字がないのは感じが悪い…。

慣れない、あまり使いたくない絵文字を多用し、言葉を推敲し、
気を使って先回りして空気を読めば今度は、

神経質
気にし過ぎ
メンヘラ

とえらい言われようだ。
何十年と空気を読もう読もうとしてきた結果、何も書いてないものまで読もうとしてしまう、あるいは想像で読んでしまう癖がついてしまったらしい。

なんとも生きづらい。

ああ、言いたいことがすごくたくさんあるのだが、言葉にできない。
なんて言葉にしていいかわからない。

人間は社会的な生き物ゆえ、いくつものペルソナを持っているものだろう。
それは当たり前のことでもあるが、それにより自己を苦しめる結果になっている。

もう一度言う。

私は空気が読めない。

読めないのだ。


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