純粋な風船

すぐ横を走り去っていった男の子

目を引く赤い風船

あの中には幸せが詰まっているのだろうか、なんて

ふと考えてしまう

でもその風船は小さな手を離れて

高く高く

空へ飛んでいってしまった

幸せの塊

やさしく、やさしく持っていなければ

きっと消えてしまうもの

赤い実が弾けたようなその色は

悲しみを隠すためのカモフラージュ

ああ

僕は、

僕は、何を見失ったんだろう?