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春馬くんの未来はどこまでも続いていく~その魂は時空を超える

私ごとであるが、先日コロナ禍の中、細々とではあるが息子のピアノ発表会があった。

息子が弾いたのは、ショパンの『ノクターン第20番嬰ハ短調遺作』。
1830年、ショパン20歳の時の作品。
発表会に向けて、我が家のリビングでは毎日息子の弾くこの通称『ノクターン 遺作』が鳴り響いていた。その美しい調べに、私は20歳のショパンの魂を感じられる気がしたのだ。

この200年もの間、世界中のあらゆる所で、プロ、アマ問わず数え切れない沢山の人達がこの名曲を弾いていることだろう。
直に演奏した人だけではなく数えきれない人たちが、演奏会で、レコードで、CDで、音楽配信で、この曲を聴いて魅了されたことだろう。
その都度、その曲に込められたショパンの魂は、時空を超えて世界のここそこに出現し、浮遊しているんだと、そう思った。

作品には魂が宿る

あの日から1年以上経過した今も、たくさんの人が春馬くんを求めている。春馬くんの肉体がこの世に存在していたときよりもおそらくたくさんの人たちが、強く。

以前、土浦セントラルシネマズでの『真夜中の五分前』の舞台挨拶で、行定勲監督はこのようにおっしゃっていた。

春馬は今この世にいないけれど、居る時の方が幻を見ているようで、いなくなると実体を見ようとするところがある

ああ、そうなんです、行定監督。
あの日までは、いつでも見られると安心し切っていた。視界の片隅でその姿を捉えてはいたものの、あの作品あとで見よう、いつか見よう、と思いながらいつでも見られると思い、春馬くんのことをよく見ていなかった。ところがいなくなってしまってから、その実体を探そうとやっきになる。それは、きっと私だけではないはず。

行定監督は、こうもおっしゃった。

春馬の魂は存在し続けていて映画の中に残っている

その時の記事がこちら。

その意味が、最近になってようやく、じわりじわりとわかってきたような気がする。

去年、春馬くんがいなくなってから作品をむさぼるように見てきた私だが、最初の頃は衝撃と悲しみのあまり、実は作品そのものをあまりよく見れていなかったように思う。ただひたすら春馬くんの姿を追い、「どうしてこんな綺麗な人が」「どうしてこんな素晴らしい人が」とその悔しさに心を奪われていた。

でも、今年に入ってから、少しずつ落ち着きを取り戻してきた私は、同じ作品を何回も見るうちに、春馬くんの表情の深さ、演技の緻密さ、感性の鋭さ、身体能力の高さ、柔軟さ、表現力の素晴らしさにより深く感じ入るようになった。それだけでなく、作品そのものの良さがしみじみと沁みてくるようになった。

そして、そこにはやはり、行定監督がおっしゃるように、春馬くんの魂が確かに宿っている、と思うようになった。

『森の学校』を見れば、無邪気に丹波篠山を走り回る11歳の、

『14才の母』を見れば、若くして父になってしまうことに戸惑う難役の心情を理解しようと努力する16歳の、

『ラスト♡シンデレラ』を見れば、ありったけの可愛さと色っぽさが溢れて抑えきれない23歳の、

『わたしを離さないで』を見れば、残酷な使命を背負いながらも希望を持ち続ける純粋な若者になりきる25歳の、

『tourist』を見れば、異国の地に溶け込みミステリアスな色香漂わせながら悩める女性に寄り添う28歳の、

『太陽の子』を見れば、自分のことよりも作品そのものを引き立たせるために心を砕く29歳の、

・・・

もう、ここには書ききれないほどの...いろんな時期の、いろんな町にいる、いろんな年齢の春馬くんの、そこに込めた想いが熱量が、

我が家のリビングで、移動中のスマホで、近くの映画館で、ドリパスのシアターで、はるばる訪れた土浦セントラルシネマズで...

発露し、流れ出し、私の心を震わせる。これぞ春馬くんの魂の出現だと、そう思った。

時空を超えて

このところ、動画配信サービスに春馬くん出演作品が次々と追加されている。円盤化されたものも増えてきている。
また、『天外者』や『ブレイブ -群青戦記-』が台湾で上演されたり、『太陽の子』も来る11月に全米公開されるという。

日本だけでなく世界中で、春馬くんの作品が再生されるのだ。

現に、私がnoteで交流させていただいているクリエーターの方の中にも、日本から遠く離れたいろんな国で、春馬くんを想い、春馬くんの作品をしばし再生されている方がいらっしゃる。

そして更に、動画配信サービスや作品の円盤化は、今はまだ春馬くんの魅力に気づいていない人たちや、まだ生まれてきていない未来の人たちに、春馬くんに出会う機会を提供するだろう。

それを見て、きっとこれからもたくさんの人が、春馬くんの虜になるだろう。

それは
作品に込めれらた春馬くんの魂が、時空を超える、ということ。
ショパンの魂が、世紀を経てその曲が奏でられるたびに出現するように。

そうやって春馬くんの魂は、世界のここそこで、更に未来へと続いていく。

おそらく、何十年、いやきっと百年を超えてずっと。どこまでも。

また起こった奇跡

先般9月7日には、
「到底無理だろう」と言われていた
TBS・テレビ東京・WOWOW 史上初3局共同制作のドラマ『tourist』の円盤化が発表された。

それを受けて、SNS上では歓喜の嵐が巻き起こっていた。

春馬くんを想うたくさんの人達の熱意により起こった奇跡。
その源は、たくさんの人達が触れた春馬くんの素晴らしさ。

またしても、春馬くんに奇跡を見せてもらった。
なんだかすごく励まされた気がした。

すごい。

なんだか、まだまだ奇跡は起きそうな気がする。

18日に想う

この頃は、春馬くんを見ていると、私がこんな風に春馬くんにはまってしまった理由がつくづくわかるのだ。

もともとは、その姿の美しさから春馬くんへの興味は始まったのだけど、それだけではなく魂の美しさ清らかさ優しさを、どうしようもなく感知してしまったからなのだ、と。
この記事を読んでくださっている方々も、そうなのでは。
ひとたび春馬くんの作品に触れても、そのまま素通りしてしまう人もいる中、春馬くんの魂の美しさ清さ優しさを感知するセンサーを持つ私達。

春馬くんは、その魂を美しく清らかで優しいままでいるために、あの時ここから去ってしまったのかな。
これ以上ここにいては、その魂を保てないということで、引き上げられてしまったのか。
そんなことを考えてしまう。

皮肉にも、あの日の悲しみの衝撃によって、その美しい魂に出会った私。

それも運命なのだとしたら。

その魂に出会った意味とは。

私自身、感知した美しさ清らかさ優しさを、自分の中に染み込ませた一年だったように思う。

そのおかけで、私の人生は、より深く、より味わい深くなった気がするのだ。

そして、それをこれからは身近な人に向けていくことなのかも。

春馬くん。

18日。
今日もあなたの美しい魂は、世界中に出現し、浮遊するのだろう。

今日も、一人、また一人、それを感知する人がいるかもしれない。



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