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2023.5.14(感想文)

雨だった。たいしたことはしなかったし、これからリモート飲みで、今日は日記を書かない気がするから、Facebookに載せたハウンドドッグテイラーの伝記の感想文をコピペしてお茶をにごすことにする。

チャプター3。継父に追い出されたハウンドドッグは姉の家に転がり込む。そこにはピアノがあって、彼はすぐに夢中になった。何年か練習して、自信をつけた彼は、ジュークジョイントで演奏してお金をもらうようになった。あがりは少なかったが客を盛り上げたり関心を引いたりするのが楽しかったらしい。ハウンドドッグがピアノを弾いている様子って、あまり想像がつかない。あのスタイルの源流にピアノがあるとは。そういえば、ブリュワー・フィリップスも、ピアニストを見てタイミングを学んだと言っている。ハウスロッカーズのコアな部分にはピアノがある、あの音を聴いて、そんなことに想像が及ぶ人がいるだろうか。

ピアノからギターにきりかえたのは20歳の時。ああ、俺はこれを勘違いしていたのかな。理由はインタビューに書いてあったように、「ピアノを背負ってあちこち移動するわけにはいかない」からだそうだ。最初のギターは、多くのブルースマンがそうであるように、シアーズ&ローバックの通販ギター。アール・フッカーもたしかそうだったね。

彼も、チャーリー・パットンや、ピーティ・ウィートストロー、ロバート・ジョンソンらを観て育ったという。ローカルなところだと、カールという男がいて、めちゃくちゃに凄かったらしい。ハウンドドッグにそうまで言わせるカールは何者なんだろう?音源が残っていないのが残念だ。

ギターを始めたハウンドドッグが影響を受けたのは意外なことにロニー・ジョンソンやブラインド・レモンだった。そこからどうやってああいうスライド・スタイルになったのかは謎だが。彼のスライドバーは、「椅子の足をぶった切って作った」ことで有名だが、当初は、薬の小瓶とか、いわゆるボトルネックを使っていたそうだ。その時期にエルモアと一緒にやるようになる。やはり、エルモアが俺をパクった、と言っている。俺は全部独学だった、本能でやってたんだ、と。たしかに、ハウンドドッグの方が少し歳上だし、一緒にやってたならそうかも、と思う(私はハウンドドッグびいきなので彼を信じます)。
エルモアはいいやつだったけど、若い頃は嫌なやつだった。俺がそうだったように。喧嘩もするし、銃も撃つし、なんでもやった。らしい。ハウンドドッグがCheckerboardでやってたとき、野次った客の足を拳銃で撃ったことがあったらしいが、エルモアもそういうことをしたんだろうか。

彼にちなんで、酒のカクヤスでカナディアン・クラブを買ってきた。いつもこれと、ポールモールのタバコを携えていたそうだ。サントリーは、「ハウンド・ドッグ・テイラーが愛したウイスキー」と広告を打つべきだ。そんな格調の低いコピーは通らないか。彼は常にウイスキーを好んだ。なんとウイスキーを飲んだもっとも古い記憶は8歳か9歳のときのもので、もっと前から飲んでいたらしい。教会に行く時もコートのポケットに忍ばせて、ながーいストローを口元まで伸ばしてちびちびやっていたとのこと。なにをやってるんだ。

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