2023.5.18(100)

ええといつから書いてないんだっけ。15日が最後か。記念すべき?100本目だというのに、とりたてて書くようなこともない。まあ、日記なのだから当たり前だ。

なんで書いてなかったんだっけ。結構忙しかったからか。火曜日はスタジオだったし、水曜日は坂本慎太郎のライブ映像の上映会だった。昨日はなんか、あんまり書くノリでもなかった。今日がちょうどいいくらいかな。書くのは。

スタジオは面白かったがとにかく自分の成長と、周りの停滞を感じた。前までは聞こえなかったアンサンブルの問題点とか、各プレイヤーの悪い点とかにも耳がいくようになった。それでも変なセッションに行くともはやそういうレベルでもないわけで、ぜんぜんいいんだけど。まちがいなく自分が一番うまい、というか、ブルースらしい音を出しているという実感があった。一人ギターの人をちょっとすねさせてしまった。ピアノの人はわかっているのかいないのか、前回よりも食いつきが良かった。たぶんやる意味を感じてくれたのだと思う。ここからどうなるか。

坂本慎太郎のライブ上映会は相当良かった。自分の中に、「自分でやる」という軸と、「やらないけどなんか好き」という軸とがあって、前者はブルース、グルーヴ、ブラックミュージック、というものが入って、後者にはシャムキャッツとか、坂本慎太郎とかが入る。そういう意味ではグルーヴで聴いていないのだが、やはり彼はただものではないので、これはこれなりのやろうとしていることが聴こえてきておもしろかった。

メンバー全員うまいのだが、だからといってタイトにやるわけではなくて、意図的にぼやかしたようなアンサンブルが印象的だった。日本人がやるととかく分離をよくしようみたいな発想になるので、これをやっているだけでもすごいセンスだなと思う。色でいえば暖色というか。たぶんドラムがかなり微妙なことをやっている。スネアとかシンバルとかの余韻を長めにとったりして、パキッとさせないドラムを叩いている。セットの音と音がかぶってふわっとさせてるというか。坂本慎太郎自身、あんまりうまくない感じの、「ギャルバンがやってるような感じの」アンサンブルにしたいとインタビューで語っていたので、狙ってやっているのはまちがいない。

立ち姿からなにから、すごくかっこいいバンドだった。かっこつけ過ぎていないがかっこいい。かといって変に脱力しすぎてもいない。本人筆頭に、全員オーラがある。

あと坂本慎太郎ってこんなにギター好きなんだなというのが結構新鮮だった。言われてみれば意外とギターマガジンでインタビューに答えてたりするし、そうなんだけど、もっとアーティストめいて、道具として使うタイプみたいなイメージがちょっとあったから。SG一本で、アルバムではラップスティールでやっていたメロディをリバーブとアームで表現したり、すごく凝ったフレーズを弾きながら歌ったり。トレモロやエンベロープフィルター、ディレイの使い方も並々ならぬこだわりを感じさせた。たしかにファズとかコレクションしてるもんな。好きなんだな。

ほとんど歪ませない(たぶんTS808のブーストまでしかかけない)のも、彼にとってはギター的なチャレンジではあるのだろうと思った。ゆらゆら帝国時代とは違う形でトリップ感とかを表現しているというか。冗談抜きでこの人はギターがどんどん上手くなっている。

前にダブのライブに行った時に、気付いたら真後ろに彼がいたこと、日記に書いたっけ? あの時も衝撃だったが。今は肩の力を抜いているイメージなので、もっと一般人っぽく振舞うのかと思ったが、いでたちにしろ、ちょっとした時にとるポーズにしろいちいちかっこよくて、あーやっぱりこの人は違うわ、と思ったものだ。今年は、その件に始まって、今回の上映会も観て、しかも野音でライブも観られることになっている。不思議と縁のある年だ。

100本目だけど特別なことはなんも書かんかった。まあ、この辺でしょう。

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