見出し画像

2023.2.11(こういうのでいいんだよ、こういうので)

とにかく寒かった。布団からちょっとでも出ると寒いので、出ないように出ないようにと身体を固くして寝ていたらしく、五時くらいに痛くなって目が覚めた。不器用だねえ。

今日は夕方から例によって練習だけど、それまで暇なので、髪を切りに行くことにした。予約履歴を見ると前に行ったのが去年の十一月末だったらしい。およそ二ヶ月半くらい?「だいぶ伸びましたね」と言われることだろう。たぶん挨拶みたいなものだと思うのだが、おれはこれを言われるとちょっと申し訳なくなる。髪型に無頓着ですいません。あと、会話のはしばしで「毎朝ワックスをつけてセットをする」という前提が出てくるとこれまた肩身が狭い。「出かける時はしてるんですけど〜……」みたいな感じだけ出してごまかそうとしているのだが、二ヶ月半切りに来てない時点でもうバレバレだし、そもそも切りに来る時もセットしてないので意味がない。でも、はじめにシャンプーするとはいえ、人の髪を触るなら、なんもついてないほうが手間も省けるし、なんかついてたら嫌じゃない? などと毎回思っている。美容師からしたら関係ないんだろうけど。

きのう恐山の『キリンに雷が落ちてどうする』を読み終えた。面白かった。人間っていろんな顔があるねえ。オモコロチャンネルだけ観ているのと、ウロマガを読んでいるのと、十年前くらいの彼のTwitterを見ているのとだとかなり印象が違うと思う。

俺のこの日記は昨日で30本目だけれど、『キリンに〜』の帯曰く、その本の時点でウロマガは1642本目だったらしい。およそ55倍。うわー。そもそも恐山と自分のセンスの差というのはあるのでなんともいえないが、あと1612本も書いていたらそれなりにおもしろい記事も混ざってくるんだろうか。どうかな。ま、それもあと1612本書かない限りはわからないことだ。そのためにどうするかというと、まあ無理しないということしかない。『キリンに〜』だって1642本の中からピックアップしているわけで、すべてがあんなに面白かったわけではない。つねに面白くしよう面白くしようとしていたら1642日続けるのは無理だろう。

大して書くこともないので買い物の話でもしよう。きのうクリップチューナーのPolytune Clipが壊れてしまった。これは全弦鳴らすとそれぞれがどのくらいずれてるかざっくり教えてくれるという、当時としては画期的なチューナーで、まあ俺としては物珍しかったのと丈夫そうだったのとで買ったのだけど(一番いいのは、電池の蓋が外れにくいことだった)結局壊れてしまった。

買いなおそうかと思ったがサウンドハウスでおおよそ8000円。いやー。また壊れるかもと思いながら使うのに8000円は出せない。まあ三年くらいは使っただろうから、ペイはしていると思うけど高いもんは高い。それで安いしこれでいいじゃんとKORGのPitchclip 2+を買ってみた。

さっき届いたので使ってみたが、あれ!?これでいいじゃん。まず反応が早い。Polyモードは当然ないわけだけど、それを補って余りあるほどに早い。というか、PolytuneではPolyモードも使っていたけれども、結局合わせる時は一本ずつなので、ただジャーンとやる1アクションが増えただけではあった。あと、一本だけ鳴らしても倍音の関係かPolyモードが起動することが多々あって、ストレスとまではいかないが余計時間がかかることがよくあった。これは当然そういうことが起きない。これらの理由で、チューニングが体感で三倍くらい早くなった。大袈裟ではないし、なんだったらもっと早いかもしれない。

なーんだ、とも思うものの、まあ当時は試してみたかったからしょうがない。エフェクターをあまり使わない自分からしたら、ギターで何かをお試しして散財したいなと思った時は(ギターやアンプを買っちゃうと高いので)弦かパーツかこういうアクセサリ類しかない。三年前にPitchclip2+を買っていたとしてもまあどっかのタイミングでPolytuneは買ってしまっていただろう。

まあーしかし、弦はダダリオがいいし、ピックはフェンダーのセルロイドだし、チューナーはKORGでいい、と、面白くもなんともない結論が出てしまうのだなあ。正直、「こういうのでいいんだよ」みたいなのは、いろいろ試さなくても言えるイージーな意見なのであまり言いたくないし、人が言ってたら乗っかりたくないのだが、結局そうなるのかあ。なんかそういうことが増えていきそうな気がする。自分に合うベスト・弦、ベスト・ピック、運命のギター、みたいなものを人は探してしまうけど、なんだかんだで普通に定番でいいやつ、に収斂していくのだ、と気づくことが。ギターにしたって五年前はビンテージやらカスタムショップやらの70万もするレスポールやらを弾いて「一生もの」を探していたけれど、そんなものはないのかもしれない。そもそも自分がそんな高額なギターを使って、いかにも高そうな音を出しているイメージが全くつかない。昔からそういう音が好きだったわけですらないわけで。ギターも十年やってきて、なんだかんだで自分の好みって結局こういうことなんだとわかってきたような気が、する。それって諦めだろうか?


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?