2023.3.24(趣味良(しゅみよし))

どうしてそう考えるきっかけになったのかを書くとちょっと意図しない議論を呼びそうだったのであえて省くが、「趣味がいい」とか「おしゃれ」っていう表現は、人によってはあんまり嬉しくないよな、ということをよく思う。例えば自分がビートルズとか、ブルースみたいなことをやってると人に言うと「渋いね」とよく返ってくるのだけど、別に俺はそう思われたくてそう言う音楽をやっているわけではないので、んー、となる。もちろん相手は善意で(あるいはそれ以上踏み込まないようにするために)言ってくれていることくらいはわかっているから、それに対してわざわざ絡んだりはしない。

というたとえだとちょっと伝わらなかったかもしれない。も一つ思うのは、「おしゃれ」とかって、その人の感想というよりは、「世間ではそういうのをおしゃれって言うよね」という意味が含まれた言葉だということ。「趣味がいい」「イケメン」「美人」みたいなのって、だいたい社会において、ある系統のセンスとか容姿を指すことが多い。俺は全部言われたことがないけど、もし自分が言われるなら、「趣味がいいね」よりは、「あなたのやっている音楽が好きだ」の方が嬉しいだろうなと思う。

面倒なこと言ってたらすいませんなんだけど、別にそうしろって言ってるわけではなくて…でも、あなたもそう思いませんか? 自分のことでなくとも、共通の好きなバンドの話をしていて、相手が「おしゃれだよねー」と言ったならば、ちょっとムッとする人もいるんじゃないか。私は「おしゃれ」だからこのバンドが好きなわけではないぞと。こういう言葉は、自分の「好き」を社会的な文脈に回収してしまう。だからなんとなく抵抗が生じるのだ。

そういう意味では、「エモい」とかも初めは自分の「好き」に対して各々(とはいっても似通ってはいたのだろうが)表明するための言葉だったけど、数年たった今ではだいたいこういうのが「エモい」という共通認識ができて、もはや「おしゃれ」の亜種でしかない。いわゆる「おしゃれ」ではないけどこういうのいいよね、というのを表す次の言葉として今は使われているように感じる。

これ文章が上手い人だったら3行くらいでまとめてしまいそうな気がする。

話を変えよう。昔から女性の下ネタが苦手である。といって勘違いして欲しくないんだが、女性は下ネタ言っちゃいかんとか、おしとやかであれとか、女性というものは本来下ネタを好まないはずだとか言いたいわけじゃない。単純にどう返していいかわかんないからバツが悪くなるのだ。変に乗ってセクハラみたいなことを言いたくないし、相手が名誉男性みたいな価値観をもし内面化していたとき、それを補強するような人間でありたくないというのもある。まあ結局自分本位の考え方かもしれないけど、全く相手を不快にさせず、適切に対応する術を俺は持たない以上、何もすべきではない。

まあでもこの数年、女性に下ネタを振られて困惑したことなんていうのはほとんどない。大学生のころはあったのだけど、それはその女性がどうというよりは大学のサークルみたいなところが地獄だったからそういうことが起きていたのだろうなと思う。大学二年目のとき付き合っていた人はあまり笑えない下ネタをよく言ったが、彼女は医学部バスケサークルのマネージャーをやっていた。まあ、それはそうなっただろうな。

難しいな〜この話。こうやって書いていくと、女性が下ネタを言うのは男性社会の影響であり…みたいな論調のようになりそうで。そういうことが言いたいわけじゃないんだよ。たとえば女性同士でてらいなく下ネタを言い合うみたいなことは厳然とあるだろうし、それはもちろん悪いことではない、というか俺がそれをジャッジする立場であるはずもない。そしてそれはそれは面白いのだろうとも思う(男の方が面白いとか下ネタの扱いが上手いなんていうのは全くの間違いである)。ただ、自分が男性であり、相手が女性であるときの場に出る下ネタというのは…そこから政治のようなものを始めなくてはいけなくなる性質を持つ。だから難しいし、いま自分がそういう場で下ネタを言うことは本当にない(はずである)。つけくわえるなら、言いたいわけでもない。

上の二つのトピックは、ある女性芸人を見ていてそれぞれ思いついたことなんだけど、これだけ書くと関連がなさすぎて全く唐突だ。

まあいいや。日記にしよう。

最近にしてはまともな時間に寝たおかげか、午前中は天気が良かったせいか、早めに活動開始して、洗濯とか買い物を済ませることができた。なので結構一日が長い。精神的にもそれなりに好調だ。

考課表を二十分くらいで書いて提出した。以前はこれが苦手で苦手でしかたなかったのだが、いつのまにか楽になっていた。まあ、自意識過剰だったせいだろう。そんなに自分を知ってもらおうとしていたのだろうか。会社の人にまで。

友人が応募してくれたのが当たって、坂本慎太郎のライブを見に行けることになった。日比谷野音! うれしいねえ。

今日は三軒茶屋で立川であったベースの人と飲みに行く予定だ。「ざざむし。」とかの、野食にも興味があるそうで、楽しい夜になる気がする。楽しみだ。


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