2024.1.17(しんど日記)

あ~。年末から、自分の過去にした醜悪な行いを思い返しては死にたくなるということを繰り返している。痛いとかじゃなくて、醜くて悪だったのだ。こうなっちゃうのはある面で暇にしているからだと思う。まあブルースとか、前に進むことを一回止めていて、ゆえに過去の引力に引っ張られている。過去のことは変えられないから、今後の行動を変えていかねばならない、そういうのは簡単だが…。

まあ、書いても仕方ないし、その話はやめる。

きのう、日中にあまりにも何もしなかったので、19時からコインランドリーに行って洗濯物をつっこみ、終わるまでコロラドで時間をつぶし、乾燥機にかけ、その間に銭湯に行ってきた。そして帰ってきて、洗濯物をたたみながら『男たちの挽歌』を観た。その4時間くらいで「一日」を取り戻そうとしたという感じ。

最寄りの銭湯。いつもものすごく熱い。番台のじいさんの手がいつもぼろぼろなのを見るに、釜で沸かしているのだろうか。正直あんなに熱いと2分も入っていられない。まあそれがいいんだけど。

そういえば桜新町の銭湯にも行ったっけね。そこはなんか…リニューアルですっかりきれいになった銭湯で。正直あまり好まないタイプだった。ホテルの大浴場のような風呂場、先の最寄りの銭湯に比べるとぬるすぎるお湯。ロビーではジブリのオルゴールアレンジがずっとかかっていた。どうせ20年後にはこんなところばかりになっているのだろうと思うと今行く意味を感じない。そんなことは煙草についても思う。どうせ20年後には喫煙可の喫茶店なんかなくなって、値段も千円どころじゃなくなるだろう。今のうちにやっとこ、みたいな。その理屈だとマグロもウナギも食っといたほうがいいかもしれないし、だったら若いうちに運動しとこ、と思ったほうがいいのだが。後から理屈をつけているに過ぎないっちゃ過ぎない。

なんかあらゆる場所が最大公約数的に快適になっていく、まあ実際なっていくかは知らんがそういう流れはある、そんな認識があって、だからこそなんかボロい銭湯とか、おばさんの愛想が悪い定食屋とかに行っとこうとしている。

失われていくものへの感傷みたいなものがけっこうあるな。小川洋子の短編を一時期好んで読んでいたけれどあれもその一部かもしれない。あったものが…小川洋子であれば個人に属する魔法のようなものがひっそりと失われていくときの空気。

ねむい。

『男たちの挽歌』は面白かった。原題は『英雄本色』、英語では『A Better Tomorrow』。邦題のセンスがいいね。そういえば『ポリス・ストーリー』も『英雄故事』だったよね。英雄ってよく言うのかな。

クサいっていえばまあクサいストーリーだったけれど思ったより気にならなかった。それも含めてエキゾチシズム的に観てるというのもあるかもしれんが、たぶんそもそもとてもよくできた映画だったのだと思う。あとチョウ・ユンファがかっこよかったな。

昼飯に会社の近くの昔からありそうな居酒屋で定食を食べた。ギンダラの焼いたの。これすごくおいしかった。すぐ隣にほかの人が座っていたのでタバコはやめておいたのだけど、会計するときに、「座敷で一服していっていいよ、(いつも)結構吸うでしょ」と店主のおじさんが声をかけてくれて、ありがたく一本吸わせてもらった。こういうコミュニケーションがあるととてもうれしくなる。

あ~。

面接に来る途中、御社の看板を見つけてうれしい気持ちになりました。

って文言が就活マニュアル本で「ここまでどうやって来ましたか」という質問の模範解答になっているのがとして紹介され、叩かれていたことがあったなあ。人事をやってる人でさえ「アイスブレイクとして聞いてるのに、こんなの来たら困っちゃうよ」と反応していたのが印象深い。俺も会社員になって5年目だけど、こんな回答を大真面目にするやつはちょっとおかしい、と普通に思うし、俺みたいないい加減な社員でなくともそう思うだろう。

まああの炎上ももう7年は前のことだろうけれど、なんか、しかし、実際に「社会人」とか「大人」に求められる資質、というのがまず歪んでいるとして、その就活マニュアル本の言い出すことっていうのはもうそれすら超えて意味不明な領域まで行っているので凄い。あれを作る人ってえのは、本当に頭がおかしいのか、それともやれといわれてしまったがために、思ってもないことを書く苦痛に耐えているのか、どっちだろう。でも、実際就活イベントに行ったときに、完璧にあの世界観を内面化した「コンサルタント」がセミナーをやってたなあ。あれ、ほんと強烈だったよ。おれが怪訝な顔で首を傾げたらまっすぐこっちを見ながら真似してきたりとか。

まあ職を得るために多少の自己演出が必要だというのはまあそうかなと思うけれど、それが自己目的化するあまり世の中の「常識」的なテンションからすらも逸脱していくっていうのは、繰り返して言うがすごいことだなと思う。くるっている。

正月ボケしてるなあと感じる。音楽において。仕事に関しては年がら年中ボケてるから関係ない。

まあよく言えば、去年変わった耳とか弾き方を、いったんなじませる時期ともいえる。そういう状態でレコードとか聞くとまた違って聴こえる。

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