2023.11.20(スイスは北欧ですか?)

あ~ねむい。レッドブルシュガーフリーを飲んだ。缶が薄いので開けるとふつうより高い音がする。海外っぽい音。みるとMade In Switzerlandの文字……おれはスイスについて何も知らない。一番最初に思い出したのが、ゴルゴ13がスイス銀行に口座を持っているということだった。そこ? 次にアルプスの少女ハイジ。チーズ。ことによってはビール。「北欧」。スイスって北欧なの? それすらわからない。本当に昔から地理と公民は興味がなくて、47都道府県の位置すらいまいちわからない。県庁所在地なんて新宿と水戸しかわからないかも。ていうか県庁がどこにあるかなんてどうでもよくないか? 暗にその県の主要都市を示しているのだろうか。一つの段落にハテナが三つも付いている。やれやれ。

「北欧」。本当にぼんやりとしたイメージだ。文房具なんかは好みだ、工業製品らしい素っ気なさと丁寧なデザイン感覚が同居している感じが。おとといもそういうペンを買った。でもたしかチェコスロバキア製だった。東欧でいいんだよね?

卒業旅行で一人でローマの美術館に行ったとき、「なんか好きじゃねえ~」と思ったのを憶えている。おれは美術にはまったく昏いのでわかったようなことを言うつもりはないけれど。あの、いくら見ても見きれないような天井画とか、すごい精緻な大理石の石像とか、ぜんぜんなじまなかった。まあそりゃ国も時代も違うわけで、ふつうなじむもんでもないと思うけど…大英博物館でアジアのエリアに入ったとき、あきらかに安心したっけ。

「給湯室で踊る」うまい表現だなあ。俺が考えるとしたら…「非常階段で寝る」「業務PCで日記を書く」「ローソンで買った朝飯を本社の外で食う」「トイレでスマホを見る」…いやいや。ただやってること言ってるだけだ。しかもかえって閉塞感がある。

マジで眠い。日記を書く気も起らないくらい。書いてるけど。

きのう世田谷公園に行ったらフリーマーケットが開催されていた。クラシックギターが転がしてあったので勝手にチューニングして少しひいてみたが意外と悪くない。売り手らしいイタリア人ぽい男性にこれいくらですかと聞くと7000円だけど5000円にするよと言われた。春日楽器のアコギを買ったばかりだったし、べつにクラシックギターなんかいらないのだが天気もよく、芝生で弾いたら気持ちいいだろうなと思って買ってしまった。鈴木バイオリンの手工品第一号。おそらく60年代後半か、70年代初頭のギター。売り手のおじさんは「イギリス製だ」と言っていたがどこにもそんなことは書いていないし、歴史的にもいまいち考えづらい。ボディはたぶん合板だけどまあまあ音が大きい気がする。

以前はフェンダージャパンはつまらないからメキシコのほうがいいみたいなことをよく言っていたけど今年は古い日本のギターばかり買っている。アリアプロIIの78年製ストラト。フェンダージャパンの85年製テレキャスター。春日楽器の70年代のアコギ。そして今回のクラシックギター。

このあいだのマイムの動画の影響で、頭の中に「Don't Stop Me Now」が流れている。なんか元も子もないんだけど、なんであんなにハイなのだろう? 悪いとかじゃなくて不思議だ。何があったらあんなハイテンションで明るい(?) 曲を作ることになるのだろう。

会社の組織図を見ていた。みんなの入社時?の写真が載っている。女性のリクルートスーツに、異様にぴしっと分けられた前髪(当然強いられてそうしているわけだけど)はなんだか北朝鮮の人みたいだ。パンプスの強制にしろ、やっぱりこの国には異様な慣習がある。なにをもってふつうとか国際常識と呼ぶかは微妙な問題ではあるが、ほとんどの日本の人が後進国で独裁国家とうすうすバカにしているだろう国と何が違うねんっていう文化がふつうに我が国にもあるということ。

なんかクラシック・ピアノのおけいこ業界とか、ことによると吹奏楽部がやるポップスの変なリズム(でも異様にそろっている)あたりもそういう印象を持っている。極東の島国のいびつなものまね。それによって生まれたひずみ。

ローソンでカカオ70%のチョコレートを買ったら、製造元が「株式会社ストロングハート」だった。

あーーーーーーーーーーー!!!!!

おっと、叫んでしまった。テキストの中で。一瞬、実際に職場で叫びたくなって若干ぞくりとした。仕事場で叫ぶ。

このあいだブルースの先輩みたいな人とスタジオに入ってギター2本で合わせた。俺がブルースを始めたころ、ギターを教えてくれたり、セッションホストとかの仕事(笑、ではあるが)を振ってくれたり、なによりおれのブルースのメンターであるMさんに紹介してくれたり、いろいろ親身にしてくれた人だった。今でも感謝している…、が、この2年くらい演奏せず、練習してもあまり上達もせずで腐っていたらしい彼は、「日本人にはブルースはできねえんだよ」など、弱気な言葉を繰り返すようになっていた。

彼は酔っぱらっていて、おれはシラフだったから多少辟易したのは正直なところだが、しかし彼の気持ちはわかった。俺だって2年前に彼がMさんに紹介してくれなければ、やり方がわからないままもがくばかりだったにちがいない。まじめにブルースをやる気もない人々に怒りを燃やしながらも自分にもどうにもできず、どんどん腐っていただろう。そうなっていないのはただ俺の巡りあわせがよかったというだけのことだ。

かける言葉が見つからず、そうはいっても彼の繰り言に少しうんざりしてもいたおれは、「じゃあ、今度Mさんと俺がやる演奏聴いてくださいよ」とやや捨て鉢に言ってしまった。聴いたら、もっと先があるとわかってくれるだろうと思ってのことだ。でもプライドが高くて傷つきやすい彼は、言外の前提を読み取ってしまったと思う。つまり、俺はすでに彼よりも先に行ってしまっているということを。そのせいかどうか。彼はかつて俺のために作ってくれたLINEグループを何も言わずに退会していた。

どうすればよかったかなあ。まあ、しょうがなかっただろうな。どうしたっていずれこうなった。しかしあの傷つきやすさは本当に俺にそっくりだ。LINE抜けたりするあたりも。

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