2023.10.4(低気圧)

ヤバい気圧の日だ。あーこれは無理だと思ったので昼休みをちょっと超過して仮眠をとった。そしたらそれなりに元気。

ちょっと前に話題になった『母親を陰謀論で失った』という漫画がKindleで無料になってたんで読んだ。Twitterなんかでおかしくなってしまった人をそれなりに観測してきたので内容に驚いたということはなくて、むしろ他人事じゃないなと強く思う。

おれのおやじなんて、「実家に帰ったら憂国系YouTubeチャンネルにハマって右傾化していた」なんて話が出る二十年も前から小林よしのりその他を読んでいたし、十年も前には副島隆彦やらベンジャミン・フルフォードやらにはまっていた。(「レディー・ガガのこのMVはアンチ・キリストだ」みたいな内容が印象に残ってる)いわば右翼系、陰謀論系おじさんをもう二十年はやってるわけだ。

『母親を〜』を読んで印象に残ったのは、まあやっぱり陰謀論にハマるひとっていうのは真面目なんだよなということ。そしてさびしい人も多いかもしれない。その「真実」を共有する「仲間」ができて、エコーチェンバーの中で使命感を燃やしていく。いまのところ、父はそういう「仲間」を見つけた様子がないのが救いか。彼にはSNSを教えたくない。

父はどっちかっていうとコミュニケーションが下手な人だと思う。寡黙ということはないし、人前ではそれなりに愛想良く振る舞おうとしてるのがわかるけど。だから陰謀論みたいな「共通言語」を得てしまった時どうなるのか。そこが心配だ。なにか違和感をもつかもしれないとも思えるけれど。

しょうもない(あるいはそうでもないかもしれない)話だけど、一部のオタクが『真夏の夜の淫夢』の「語録」を好んで使うのは、そもそもコミュニケーションの定型みたいなのがわからないまま大学生になってしまったような人が、そういう「共通言語」を得て、限られたコマンドをお互い交換するようなことでようやくコミュニケーションの真似事を実現しているのだという話があった。
ずっとコミュニケーション下手で、部室に入り浸っては相槌を練習したり、先輩に聞いた怪談をことあるごとに話すことで「トーク」にオチをつける訓練をしたりした自分としては、正直その気持ちはよくわかる。恥をしのんで書くと、「語録」を使っていた時期もあるし。

YouTubeに、ニューオリンズの酒場のバンドで十六年ギターを弾いてきたおじさんがいて、その人のリズムの説明を俺も三年くらいまじめに観て勉強してきた。まあ内容としては(現代のアメリカの音楽のリズムに関していえば)間違ってはないのだけれど、最初は素朴に根本的なところを説明しようとしていたのが、だんだん自分の説明する世界に取り込まれてしまったのか、独自の用語を作り出したりするようになって、観るのをやめた。しまいには、自分のYouTubeにくる否定的なコメントは日本の音楽業界の「業者」の妨害コメントであると言い出したり…。

うーん、自分で書いといてなんだけど、ちょっとヘビーだ。思うように筆が進まないというかね。こういう時ってあんまり読んでる人も面白くないんだろうな。内容が予測ついちゃうもんね。

なんだろう?自分はミリタリー系のネット上のコミュニティにハマったこともあるし、ヤフーのコメント欄をめちゃくちゃみてた時期もあるし(どっちも中学くらい)…でも、どちらかというと「界隈」のアンチになりがちな性格なのだよな。ブルース界隈についてもそう。その性格が陰謀論などへの予防になるのか、そうでないのか。「普通の言論」へのアンチとして陰謀論があるとも言えるわけで。そっちにはまる可能性も否定はできない。

まあこの話やめようかな。

『ツイッター哲学』を読み終えた。なんか半年前くらいに積んでた時期はいまいち難しく感じてたんだけど、久しぶりに読んだら(理解できてるかはさておき)するする読めた。「別のしかたで」っていうコンセプトはいいなと思う。「次のノリに移行する」とかもそうなんだけど、自分は相対化というか、一つの考え方に縛られすぎないみたいなのが好きなんだと思う。

不思議と秋って本当に読書ができる。正直一年分くらい読んでいる気がする。それくらい、大学以降(スマホ以降かも)本を読まなくなってしまった。

前半自分的に重くてあんま進まなかったので、ツイート的にまたやろうと思う。

ZINEを一緒に作ってる(というか、ほぼ彼がやってくれてるんだけど)友人のことをふと考えて、思えば一年くらい前より多分ずっと仲良くなってるよな、などと感じた。なんかその頃は、もうちょっとライバル意識みたいなものがあったと思うんだよね(俺が)。やってることも全然違うわけで、何に?って話なんだけど。

天気悪いんで天気悪いな〜って感じのレコードをさっきからかけてる。

湿度みたいなのがある。スティールギターの使い方もいい。

宅録感というか、適度にゆるい音像がいい。曲もキャッチーだしね。

なんとなくこれも曇り空のイメージ。70年代の街のなんか乾いてるかんじ。

イギリスのどっかにある密室。

こうしてみると、自分はブルース以外、特に音楽的に進歩というか、聴くものが変わったりはあんまりしてないな。むしろ絞られてきてる。自分がやる音楽と、なんとなく好きで聴く音楽とがある。前者はちゃんとやるモードになってないと聴いてないような気もする。なんか、好きでしょうがない、というよりは、もう自分のテーマみたいになっているところがあるんだろうね。他に趣味みたいなことがあればいいのになとずっと思っている。ゲームでもやろうかしらん。でもテレビないのよね。置きたくないし。ゲーミングノートPCは高いしなあ。変な色だし。

まあ日記が趣味っちゃ趣味なんだろうかね。



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