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日本語版監修…武井伸吾『フォトミュージアム 地球の夜 空と星と文化遺産』

 こんばんは。

 「幻想的な世界に浸りたい」という方におすすめの本をご紹介します。

 太陽、月、星、稲妻、オーロラ…。
 色とりどりの煌めきに彩られる、世界中の夜空を写した写真集です。
 まるで、数え切れない宝石を空に散りばめたかのよう。

 特にわたしを魅了したのは、月を包む光の輪。
 暈(かさ)と呼ばれるこの現象の神秘的なことと言ったら…!
 科学的に説明がつく現象のようですが、もし誰かが「あれはね、神様が降臨なさった時に出来る光の輪なのよ」と言ったら、わたしは素直に信じてしまいそう。

 さて、この写真集は夜空だけでなく、それぞれの国の人や建物なども絡めて撮られた写真が多いです。
 そのため、この写真集を見ていると、こうした美しい夜空の下では誰かが眠っていたり、誰かとお喋りしていたり、時には泣いたりしてるんだろうな…という想像をも巡らせることが出来ます。
 国や人種は違ったとしても人間同士にはきっと大した違いはないのに、なぜ今この瞬間も世界中でたくさんの人たちが争っているんだろう…、と悲しい気持ちにもなります。

 そういう意味でも、わたしが最も気に入った写真は、P153に掲載されている『天の川の眺め』。
 息をのむような星空の下にいるのは、王冠をかぶっているわけでも豪華な服を着ているわけでもない、ごく普通の人間です。

「どのような営みを為し、何を生み出そうと、私たちは果てしなく広がる大宇宙のほんの一部にしかすぎません」
(P7から引用)

というメッセージを読むと、同じ星に生きる者同士みんなで仲良く暮らしていけたら良いのに…とつくづく思います。

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