タンザニア野球とタンザニア甲子園。
タンザニア甲子園。の記事が読まれているようで、大変嬉しく思います。
先日、松井秀喜さんがJ-ABSのエグゼクティブ・ドリームパートナーに就任された事が大きいかと思いますが、先の記事の内容が実に簡単なものでしたので、タンザニア甲子園というより、タンザニア野球の事を自分の知っている範囲でまとめてみました。
下記はこちらのブログより一部抜粋したものです。
タンザニア甲子園。~アフリカにあるもう一つの甲子園~
私の知り得る限りのことですが、書かせていただきました。タンザニアの野球が少しでも皆さんの身近な存在になれるように、今後も出来る限りの発信をしていけたらと思っています。
タンザニア野球界の歩み
アフリカ野球発展のためには、タンザニアという国はキーになってくる国だと、個人的には考えている。そして松井氏の具体的な指導なども、タンザニアが最初になるのではと予想する。
タンザニアの野球が発展した背景には、教育と結びついたということがあげられる。
2012年に友成氏が野球を伝えた後、学校のモニタリングで「野球を始めた生徒の態度が変わり成績が向上した」という結果が見られたそうだ。
そしてその評判が評判を呼び、各地で野球を教えて欲しいとの依頼があり、その結果タンザニア全土へ野球が急速に普及していった。
タンザニア野球界でのスローガンは「Dispcipline(規律)」「Respect(尊重)」「Justice(正義)」の3つからなっている。その野球とは「野球普及のため」と言うより「青少年育成のため」の野球という意味合いが強かった。
タンザニアでの野球は、人材育成のためのツールとして受け入れられた、という側面があったのだ。
また実力的には、2019年に行われた東京オリンピックアフリカ予選にも出場し、Zone Eastに組み込まれたが、ケニアに14-12、ウガンダに23-1と、残念ながら勝ち星を上げることなく敗退している。
技術的にはまだまだ発展途上の段階である。
なお、Zone Eastを勝ち上がり、大会2位になったウガンダも、最終予選では大会を制した南アフリカに18-0(予選総当たり)、27-0(決勝)と大敗している。
当面の目標は南アフリカに続く、アフリカ2位というところだろうか。
そして、タンザニア野球発展の中で欠かせない話が、タンザニア甲子園だ。
ダルエスサラーム甲子園球場
松井秀喜氏のメッセージ動画内にあった、アフリカの少年たちがプレーする球場にタンザニアのもがあった。それがタンザニア最大都市ダルエスサラームにある、ダルエスサラーム甲子園球場だ。
甲子園と聞いて、日本の野球ファンとして反応せずにはいられないだろう。
そう、この甲子園とは日本の阪神甲子園球場から来ている。(阪神甲子園球場より、使用の許諾も得ているようだ。)
このダルエスサラーム甲子園球場は、現地の方々と友成さんやボランティアスタッフ、日本企業などのサポートもあり、2018年に完成したばかりの球場だ。グラウンドにはベンチもありバックネット裏には観客席も設置されている。
これはタンザニアで唯一の野球場だ。
そして年に一度、甲子園大会も行われている。
それがタンザニア甲子園だ。
タンザニア甲子園
タンザニアに野球の火が灯ってから僅か2年後の2014年には、第1回タンザニア甲子園が開催された。
タンザニア甲子園は、本家・甲子園同様、各地域の代表チームがダルエスサラーム甲子園球場に集結し、優勝を目指す。
レベルは決して高くはないかもしれないが、野球に取り組む姿勢や熱量の高さは、胸に訴えるものがある。(「タンザニア甲子園」と検索すればYouTubeですぐにヒットするので、興味のある方は是非見ていただきたい。)
第1回大会から日本の支援とタンザニア野球連盟(通称:TABSA)の方の努力もあり、年に一度、大会は継続的に行う事が出来た。
そして第7回大会には、阪神タイガースやMLBオークランド・アスレチックスで活躍した、藪恵一氏が指導で現地を訪れ、第8回大会は、コロナ禍の影響で日本人の支援なし、すべて現地の人々の手で開催されたとても意義のある大会となった。
そして今年、2021年は9回目の開催を迎える。
今年は8チーム、約200人の選手が参加する予定となっているそうだ。
そんな中飛び込んできた、松井秀喜氏のニュース。
今大会で実現するかは分からないが、オンラインでの指導や、将来的には現地にて直接指導する可能性もあることから、この大会が、過去大会も含めタンザニア野球界の大きな成長の場となっていると言えるだろう。
終わりに
J-ABSは、記者会見やHPにもあるように、アフリカ55甲子園プロジェクトというのに向かって動いていくのではないかと思います。その先陣を切るのがタンザニア野球なのではないかと思っています。
既に8回のタンザニア甲子園を成功させ、何より前大会を日本人の支援なしで開催できたことは、運営側も選手も非常に大きな経験になったのではないでしょうか。
タンザニア野球連盟は、2028年のオリンピック出場を目標にしています。
野球競技は採用されるか、現時点では決まっていませんが、もしタンザニアが出場できるくらい実力がつけば、オリンピック採用に近づけるのではないでしょうか?
タンザニアがアフリカ野球を引っ張っていけるような存在になれたら…世界の野球界が面白いことになるんじゃないかと思ってます。
本澤
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