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【17】そうだ、廃人になろう

「書きたいけどこういうことが書きたいんじゃない!」

と言う気づきから、私の人生はどんなふうに迷走していくのか。

ここからいよいよ一番話すと笑われる人生廃人編に突入する。

廃人を目指す決意

何事においても「始める時は大変だけどあるところを越えたら素晴らしい世界が待っている」と言う。

でも「やりたくないと気づいたなら、さっさとやめて別の道を探ったほうがいい」という考えもある。

いったい今の私はどっちなんだ?

何かを越えるまで書き続けるべきか、一旦やめてみるべきか。(ここでも「べき論」にしばられてる。答えはないのにね)

そんなことで悩んでいた頃、ふと手にした本に「辞めてみる、手放して見ることで見えてくる世界がある」というようなことが書いてあり、しかもそれが1回じゃなくて、その考えに惹かれていく自分に気が付いた。

そしてふと閃いた。

「やりたいことがわからなかったら全てを一度やめてみたらいいんじゃないか。そうしたらその中から本当にやりたいことが見えてくるんじゃないか」

「いっそ、書くことも、宿のスタッフもやめて、本当に何もしない、ということをして見たらどうなるんだろう」

「そうだ、廃人になろう!」

!?

思いつくと同時に「私は何を考えているんだろう」という不安にも襲われましが、「この不安はワクワクする時に感じる不安だから、進んだほうがいい時の感覚だ」とわかっちゃっていた。

廃人になる方法を計画する

そこで「廃人になる」にはどうしたらいいのか考え始めた。

よく「廃人は計画してなるもんじゃない」と言われるけど、当時の私はまだ無計画に何かをできるほど度胸がなかった。(いやそういう問題じゃないか)

まず思いつくのは実家だったけど即却下した。親の目が気になって何かせずにはいられないに違いないから。親だって「廃人になりたい」といったらびっくりするだろう(今も言ってないがこの間夫に暴露されそうになった)

「ゲストハウスのヘルパー(働く代わりに宿代が無料になる制度。お金のやり取りはない)」も考えたけど、それでもやっぱり宿の仕事はあるから全く何もしないわけにはいかない。それでは私の考える廃人ではないと思った。(変なところで完璧主義)

それなら、ある程度まとまったお金を用意して、宿代が安いゲストハウスで過ごすのはどうだろう。

前に行った沖縄は宿代が安かったことを思い出し、調べて見ると月3万円ぐらいで滞在できることがわかった。それなら、少し頑張って働いて20万ぐらい貯めたら2・3ヶ月くらいは廃人ができるんじゃないか。

当時、貯金が底を尽きかけていたこともあり、とある人から「手っ取り早く稼ぐなら、仲居のリゾートバイトがいいよ」と教えてもらい、旅館で働くことにした。

意外とみんな廃人している

この思いつきを当時、理解してくれそうな周囲の人達に伝えてみたら、驚くことに賛成と反対が半々くらいだった。

一番心に残った反対意見は「自分の兄が10年以上引きこもっている。安易に考えないほうがいい」と言うもの。それで少し怖くもなった。

しかし、「私も廃人したことがあるよ」と言う人が意外と多くてびっくりした。

会社を辞めたあと失業手当が切れるまでゲーム三昧で当時の彼氏に家事全般やってもらったとか、そういういろんな人の廃人談をきき、勇気をもらったりもした。

でもやっぱり私は「廃人」には向いてない気がする。

沖縄にわたる直前、「日本一のニート」を名乗る人を友人に持つ人に私の話をしたとき。「あなたは廃人に向いてなさそうな気がします。ニートの彼は、周りみんなが働いている横で昼寝ができるんですけど、あなたはできますか?」

と言われ、私はできないなと思ったことを覚えている。おそらく廃人に向いている人はそういう人なんだろう。ゲーム三昧の人しかり。

というより、そもそも廃人は目指してなるものではないんだと思う。まあわかってはいたんだけどね。この文章を書いている今でも自分のおかしさに震える。

さあ、ここからどうやって廃人へと突き進んだのか。
続くよ〜

それではホニャラ~



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