ワクチン接種者への企業のGiveawaysキャンペーンを調べてみた
前回の記事で、米国ではワクチン接種者が順調に進んでいることを書いた。1日約300万回分のペースで接種が行われており、約40%の国民が少なくとも1回はワクチン接種がされたと言われている。しかし、集団免疫を獲得するには必要と言われている70%〜90%の接種率を達成するには、ワクチン拒否層や躊躇している層に如何にワクチン接種してもらうかが肝になりそうだ。
そんな中、米国ではさまざまな企業がワクチン接種を促進する為に、接種者を対象にGiveaway(景品)のプロモーションが行われ始めた。もちろん、ブランド自体のPR目的として活用されていることではあるが、ワクチン接種を促進していくことを企業も後押ししているのは良い事例だと思う。そこで、今回はワクチン接種者へのGiveawayを行っているプロモーションを少し調べてみたのでご紹介します。
1. Krispy Kreme
3月22日から今年いっぱい(12月31日)まで、ワクチン接種後に手渡される接種カードを持参するとドーナツが1日1個無料でもらえるらしい。米国内の各店舗(店頭、もしくはドライブスルー)で実施している。Krispy KremeのマーケティングチーフオフィサーのDave Skenaは下記のように、本プロモーションの主旨を語っている。
“We’re really looking forward to getting past Covid, and supporting people who are doing what they can to get us past that as a society by getting a shot when it’s their turn,” 私たちは、このパンデミックの危機を乗り越えるとても楽しみにしています。そして、ワクチン接種をすることで、コロナ感染に打ち勝つことに貢献している人たちを応援していきます。
2. Uber & Lyft
ライドシェアの大手Uberは約1,000万回の無料または割引の乗車サービスの提供を昨年12月には発表し、医療従事者や高齢者など困っている人を対象にサービスをおこなっている。Uberの競合でもあるLyftも同様に、ワクチン接種に行きたいが経済的な理由で会場まで行けない人への無料の乗車サービスを提供している。
3. So Good So You
オーガニックジュースブランドのSo Good So Youは、プロモーションのキャッチフレーズ『Get your shot, get our shot free』の通り、ワクチン接種後にホームページでワクチン接種したことを申請すると、無料のジュースクーポンがもらえるらしい。
その他にも、色々な企業がこのプロモーションに参画してきている。ワクチン接種の選択は個人の自由だし、それは尊重されるべきことだと思う。ましてや、持病の関係上、接種が難しい人がいらっしゃることも重々承知してます。ただ、この様なPR活動が、少しでも多くの人にワクチン接種について前向きな考えをもつようになったり、ワクチンについて自ら正しい情報を検索するきっかけに繋がり、社会として「集団免疫」の獲得に貢献したらいいなと思う。
4. 本記事の重要英単語
"Giveaway" 景品、無料の提供品
「give(与える)」と「away(離れた所に)」の組み合わせから、何かを無料で与えること、あげることを意味する。複数形はgiveawaysとなる。