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本旅②1Day 楽園からのパサージュ本屋
おぉ~ 楽園に相違ない。
関西に住んでいながら初めて訪れた駒川商店街。
コロッケの揚がる音、常連客と店主との笑い声、店番をする人が差し出す試食・・・小さい時の商店街のイメージそのまま
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左右キョロキョロしすぎて、ピノキオみたいに首がクルックル回るかと思ったほど
今時珍しい賑わいを見せるアーケードの下は、なかなかのパラダイス
延々と続く商店街を行った先に目指す本屋さんがあった
ちょっと路地を入ったところに佇む「本のお店 スタントン」
古本と新刊本が、良い加減に並んでいる。みつばち古書部の棚もあって(この日は落語をはじめとする日本の芸能が特集)、イベントスペースには町で作られた絵本が陳列されていた。少し脇へ入るだけで、時間の流れ方がずいぶん違う。この強弱がいいなぁ
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接客もつかず離れずのころあいで、じっくり本も選べるし、お支払いの時のちょっとした会話も心地よい。レジ横にあったのは新世界の似顔絵屋、永澤あられさんによる店主の味わい深い絵
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似てなくもないか 笑
『大阪環状線降りて歩いて飲んでみる』 スズキナオ著
『人生のちょっとした煩い』 グレイス・ペイリー著
『笑わせて笑わせて桂枝雀』上田文世著
の3冊を購入
そこから田中さんに薦めていただいた本をゆっくり読める喫茶「ぐるぐる珈琲店」へ
静かで温かい店内に店主の明るく通る声が響いている
店内利用すれば無料で借りれる書棚、時代を感じる古時計もあり、ゆっくりしてくださいという無言のメッセージを受け取る。確かに本を読むのに最高な環境
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店主の方の声は大きめなんだけど、なぜか静寂さを邪魔しない旋律。本のページをめくる指を心地よく滑らせる音階
スズキナオさんの本を全部読み切れたけど「こんな文章を書きたいな」と思えた
本は、大阪環状線の19の駅を「降りて歩いて飲んでみる」というタイトル通りの内容。僕がやろうとしていることとは「本屋を目指すかどうか」「そのあと本を読む時間をとるかどうか」が違うだけで、過ごしたい時間や味わいたい街並み、そこにいらっしゃる人たちとの語らい(スズキさんほど社交的でないので、こちらは勇気を振り絞って一言二言しゃべるだけだけど)など、基本的には同じように感じた
お店の辿り方も、お店からお店を紹介していただく数珠繋ぎ方式もしくは、門構えをもとにした自分の直感に頼る方式で、脱・評価サイトなども同じだ
読み終わってから、ぐるぐるさんに紹介いただいた、昼飲みできる居酒屋「酒場 恩人」へ 日本酒の品ぞろえ(なんと20種以上 @330円)のよさとアテのおいしさとにまいってしまって再訪問確定のお店でした。お店数珠繋ぎ形式の盤石ぶりを今日も発揮です
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今日もよき本旅日和
本を巡る旅路は続きます