神隠し 子預かり屋こはる事件帖
タイトル:神隠し 子預かり屋こはる事件帖
著者:翔田寛
久しぶりの時代小説
初めて読む作家さん。
主人公のこはるは夫を事故で亡くし、
子どもを育てながら
おっかさんと煮売り屋をしている。
おせっかいの気性が講じて
町の事件解決に乗り出す。
こはるは
煮売り用の支度をして
その合間にちょっとひとっ走り調べに出る。m
おっかさんも「店番してるから行っといで」と送り出す。
生活感あふれる物語だ。
煮売り屋は競合がでてきて
品物の盛りを増やしたり
漬物をサービスしたり
商売の苦労がみられる。
そこでタイトルになっている
「子預かり屋」を始めるのだ。
こはるの手にかかると
どんな子どもでも泣き止む
子どもをあやすのが上手なのね。
第一話を読み終えて私の感想は
「この時代に右京さんがいなくて良かった」
右京さんとはテレビドラマ相棒の杉下右京さん。
最後まで犯人を追い詰めて罪を償わせる
右京さんのスタイルは
人情話には不向きだ(笑)
事件の真相をそっと胸の内にしまっておく
それが人情話ってもんだ。
てやんでい、すっとこどっこい、
おとといきやがれ~
なんてことは
こはるは言わなので
捕り物帳なのに
優しい気持ちになれる本でした。
時代小説の初心者さん
江戸時代の庶民の暮らしも知りたい方
商売のヒントを違う角度から欲しい人
にお勧めです。
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