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【中立な競馬】#1客観的に考える史上最強馬ランキング
こんばんは。
今日から始まりました。
【中立な競馬】シリーズ。
これは客観的視点から物事を見る、ということを重視しています。
記念すべき第一回は
「客観的に考える史上最強馬ランキング」です。
私はランキングには主観を排除し客観的に作るべきだと考えます。
そもそも客観とは
1 観察・認識などの精神活動の対象となるもの。かっかん。⇔主観。
2 主観から独立して存在する外界の事物。客体。かっかん。⇔主観。
3 当事者ではなく、第三者の立場から観察し、考えること。また、その考え。かっかん。
「goo辞書」「コトバンク」「Webio」すべてでこの定義を採用しています。
我々競馬ファンの多くが馬の当事者ではなく第三者なわけですから、感情や偏見によらず事実を基にランキングを作成するべきだと言うことですね。
そして一番重要なのが再現性。
つまり、
その基準で行えば誰がやっても
何度やっても同じ結果になる
と言うことが大事だと思っております。
一方で、ランキング作成をする基準というのは個人の裁量に基づいていますので、あらゆる「史上最強馬ランキング」が個人の意見であることを脱しない、ということも付け加えておきます。
「意見」と「事実」の違いについて、詳しくはこちらをご覧ください。
それでは参りましょう、
客観的な「史上最強馬ランキング」
ではまず16位~10位
16位 ゴールドシップ
28戦13勝16連対
みんなに愛された芦毛伝説の継承者が先陣を切りました。
28戦13勝着外10回と不安定な戦績ではありますが、堂々歴代トップホースへ仲間入りです。顕彰馬にこそなれていませんが、種牡馬としても毎年愛される馬を送り出しています。
15位 オグリキャップ
32戦22勝28連対
元祖芦毛の怪物が15位に。ダート800mから芝2500mまで、規格外の適性を誇ります。
3歳頭まで笠松、クラシックに出られない、馬主変更による鬼畜ローテ、歴代最高レベルの魔境時代、という歴代で最も環境に恵まれなかった最強馬でしょう。
そんな劣悪な環境にもかかわらず、理解不能な重賞17勝。
この順位にいることが驚異的です。
14位 ウオッカ
26戦10勝15連対
「最強馬」が去ったあとの競馬界を盛り上げた女傑が14位。
牝馬の時代到来を告げる64年ぶりの牝馬ダービー制覇と府中での圧倒的な強さが光りました。特に府中マイルでは無類の強さを見せました。
永遠のライバル、ダイワスカーレットとの激闘も語り草ですね。
13位 エルコンドルパサー
11戦8勝11連対
98世代のエースがここでランクイン。
ダートの良・不良、芝の良・不良、1600~2400、すべて問題なくこなすスーパーオールラウンダーです。
世界で最も速いと言われる日本の馬場でジャパンカップを制し、史上最悪と言われる極悪馬場の凱旋門でのあのパフォーマンス。史上最も弱点がない馬、と言ってもいいかもしれません。
12位テイエムオペラオー
26戦14勝20連対
世紀末覇王ことテイエムオペラオーが12位に。
とにかく負けない。抜群の先行力と末脚、歴代最高レベルの勝負根性という、これぞ「最強」といった競馬で2000年の競馬界を絶望させた覇王です。
2000m~3200mのG1を1年間に5つ勝利し、連勝が途切れた際には「エイプリルフールではありません!本当にオペラオーが負けました!」と言われたほどです。
1年だけの活躍に限れば、史上最高の1年を過ごしたと言ってもいいでしょう。
11位 タケシバオー
29戦16勝27連対
元祖怪物、史上最高のオールラウンダーが登場。
天皇賞春とスプリンターズSを制覇した唯一の馬です。しかも同一年。
そして彼の記録したダートのレコードは37年以上の間残り続けました。
ダート1700~2100、芝1200~3200、最大斤量65キロというとんでもローテの中、レコード4回を含む8連勝をした5歳シーズンは圧巻です。
ほかにも、春天で上がり1ハロン10秒台をはじめとする記録を数多く残し、規格外という言葉がぴったりの怪物です。
この時点で6頭中5頭が顕彰馬という超ハイレベルな争い。
既に歴代のスーパーホース達しか出てきません。
続いてはTOP10
10位~6位
10位 ジェンティルドンナ
19戦10勝14連対
史上最強牝馬の一角が堂々のTOP10。
歴代最高となる5つの競馬場でのG1制覇を達成したオールラウンダーです。
距離で見ても1600、2000、2400、2500でG1を制しています。
戦った相手も「最強馬」オルフェーヴル、「世界一位」ジャスタウェイ、「世界二位」エピファネイア、「芦毛の怪物」ゴールドシップなど歴代最高レベルでした。
5歳のドバイシーマまで、息を乱したことすらなかったという「最強馬」です。
9位 ナリタブライアン
21戦12勝15連対
始めて「ルドルフを超えた」と言われた馬であろうナリタブライアンが9位。
僅か1年ほどの間に1600、2000、2400、2500、3000のG1を5勝、そのどれもが圧勝という怪物ぶりを発揮したナリタブライアン。同じく「怪物」兄ビワハヤヒデとともに競馬界を席巻しました。
G1通算5勝というのがどこか物足りなく聞こえてしまう怪物ですね。
7位 イクイノックス
7位 オルフェーヴル
レーティング135を獲得したイクイノックス、凱旋門賞2着2回のオルフェーヴルが7位タイでランクイン。
10戦8勝10連対のイクイノックスはクラシックの敗戦から努力を重ね、ルメールとの抜群の相性もありG1を4連勝。そして、4歳秋についに覚醒。
驚異的な先行力と長く使える末脚、ルメールの手足のように動く従順さを武器に天皇賞秋、ジャパンカップを素晴らしいパフォーマンスで勝利しました。
ジャパンカップでは歴代一位レーティング135を獲得し、歴代トップホースへの仲間入りを果たしました。
得意距離である2000m~2500mに絞った陣営の徹底ぶりも光り、歴代2位となる22億円を超える賞金を稼ぎました。
種牡馬としての活躍も楽しみです。
21戦12勝18連対のオルフェーヴル。
波が激しい印象がありますが、天皇賞春を除けば15戦連続連対と抜群の安定感を誇ります。
歴代最高レベルの瞬発力を武器にスローペースの時代を蹂躙。
栗毛として初の三冠馬に輝き、グランプリ3勝を記録。特にラストランとなった有馬記念では8馬身差の圧勝を見せ、有終の美を飾りました。
種牡馬としても、「天才少女」ラッキーライラックや「賞金王」ウシュバテソーロなど、個性的な名馬を送り出しています。
6位 クリフジ
11戦11勝
無敗の怪物牝馬がここで登場。
なんとデビューからわずか3週間で、なおかつ連闘で、なおかつ見習い騎手を背に、なおかつスタート後その場で一周くるっとまわって、なおかつ1940年代に大外から上がり33秒台の脚を使い、レコード6馬身でダービーを制した、「日本競馬史上最高の天才」です。
日本競馬史上唯一牝馬でクラシック3勝をしており、大差2回、10馬身差4回、6馬身差2回という怪物ぶり。
「最も強い馬が勝つ」と言われる菊花賞で「史上最も強い勝ち方」をした本馬。翌年の天皇賞春を完勝した二着馬ヒロサクラに菊花賞史上最大着差の大差勝ちをしました。
三歳牝馬ながら63キロの斤量を背負って古馬相手に10馬身差の圧勝をした後、連闘で62.5キロを背負って古馬相手に10馬身差の圧勝をした2週間後がその菊花賞だったというのだから驚きですね。
時代の顔が続々とランクイン。いずれ入るであろうイクイノックス以外は全頭顕彰馬というとんでもないメンバーですね。
この辺りになってくるとほとんど差がありませんね。
史上唯一5場でのG1制覇、史上最高レベルの時代での活躍のジェンティルドンナ。
七五三のクラシック、3歳5冠の三冠馬ナリタブライアン。
獲得賞金歴代二位、レーティング135、イクイノックス。
凱旋門2着2回、有馬記念8馬身差の栗毛の三冠馬オルフェーヴル。
デビュー3週間でダービー制覇、後の天皇賞馬に菊花賞で大差勝ちした三冠馬クリフジ。
どの馬も歴代トップレベルのスーパーホースたちですね。
次は5位と4位
5位 キタサンブラック
20戦12勝14連対。
祭り男キタサンブラックが堂々のTOP5。
近年、年間グランドスラムに最も近づいたのがキタサンブラックですね。
3歳から一線で活躍し続け、G1七勝を記録。
非常に負担が大きいハイペースの逃げが得意なスーパーホース。
歴代でもトップレベルともいえそうな世代でクラシックを制覇し、なおかつ5歳までしっかりと活躍したそのタフさは、この歴代ランキングの馬たちと比べてもトップと言っていいでしょう。
良馬場から不良馬場、2000m~3200mという幅広い条件でG1を制しており、舞台を選ばない「強さ」は息子のイクイノックスをはるかに凌駕します。
圧倒的なスタミナと抜群の勝負根性、直線入り口の一瞬で他馬を突き放す瞬発力を武器としていました。「豊マジック」との相乗効果もあり、国内だけで歴代4位となる18億円以上の賞金を稼ぎだしました。
もちろん、種牡馬としてもイクイノックスを筆頭にG1戦線を沸かせてくれる競走馬を続々輩出しており、今後の活躍にも注目です。
4位 アーモンドアイ
15戦11勝13連対
「神の脚」をもつ「最強牝馬」が4位。
2400mを2:20.6というおそらく世界競馬史上「最も理解不能な走破時計」。
それにとどまらず、2000mは1:56.2、1600mは1:30.6という求められる力が全く異なる3距離すべてで歴代最速レベルの走破時計を「余裕残しで」記録しています。「世界競馬史上時計勝負に最も強い馬」と言ってもいいでしょう。
桜花賞からドバイターフまで1600→2400→2000→2400→1800という過酷なローテでG1五連勝。4つの競馬場でG1を勝利、雨降りしきる馬場でも驚異的な末脚で差し切り勝ちを決めており、これといった弱点がありません。
ラストランでは無敗の三冠馬コントレイル、無敗の三冠牝馬デアリングタクト、世界二位の持ち時計キセキ、チャンピオンディスタンスの鬼グローリーヴェイズらが集まった「史上最高のレース」で、ライバルを楽々退けG1九勝目。芝平地ではダントツのJRA記録です。
時代も歴代トップレベルの魔境時代で、円安&増額で「賞金インフレ」が進んだ現在も堂々の賞金総額歴代3位です。
二頭でG1脅威の16勝。
どちらも非常にバランスがよかったです。
アーモンドアイはG1勝率4位、G1勝利競馬場数2位、3歳までのG1勝利数2位、古馬G1勝利数1位と素晴らしい安定感。
キタサンブラックもG1勝利競馬場数2位、G1勝利距離幅3位、勝利馬場幅1位、晩年の勝数4位、古馬G1勝利数1位とこちらも素晴らしい安定感でした。
さて、いよいよTOP3
TOP3最初の登場は…
3位シンザン
19戦15勝19連対
日本競馬の目標となった「神馬」が3位。
レコード勝ちこそなく、カジュアルなファンには納得がいかないかもしれませんが、これを機にぜひ調べてみてください。
「レコードを出そうと思えばいくらでも出せる」
「2足歩行で人を乗せたまま50m歩く」
「どこがゴールか知っているから自分で必要なだけ走る」
などなど、数々の伝説を残しています。
頭が良すぎて(練習とわかっていたためか)調教では全く走らず、仕方なくレースを調教代わりに使っていたというとんでもエピソード持ちのシンザン。レースの価値もわかっていたのか、負けたのはすべて前哨戦。
G1級での勝率は脅威の100%です。
他に5例しかないG1級での単勝元返し(単勝払い戻し100円)、斤量63㎏での重賞勝利、不良馬場でのG1級勝利などなど、記録もたくさん。
「シンザンを超えろ」が日本競馬のキャッチフレーズでしたが、もしかしたら、まだ「シンザンを超えた馬」は出てきていないのかもしれません。
「着差やタイムに目を奪われているうちはまだ競馬をわかっていないぞ」
彼にそういわれているような気がしますね。
ここまでくると、もうレジェンドクラスしか出てきませんね。
さて、「神馬」を抑えて2位に成ったのは…
2位シンボリルドルフ
16戦13勝14連対
「皇帝」ことシンボリルドルフが堂々の2位。
日本競馬史上唯一「絶対がある」と言われたルドルフ。生後20分で立ち上がり、新馬戦1000mで1600mの競馬を覚え、次の1600mで2400mの競馬をし、3戦目には世界にこの馬を見せたいからという理由で朝日杯ではなくジャパンカップ当日のオープン戦に出るという、この時点ですでにぶっとびエピソードの持ち主。
時代屈指の豪脚に驚異的な勝負根性、天性の競馬センスで歴代最高クラスの名手岡部幸雄に「競馬を教えてもらった」と言わせるほどの天才ホースです。
デビューの1000mから春天の3200m、不良馬場から良馬場、レコードも3回という文句のつけようがない戦績。
セントライト記念では、菊花賞の出走権を取った他陣営が、あまりのルドルフの強さに菊花賞を回避するという「事件」まで起こりました。
その気になればテンからの大逃げも、最後方からのゴボウ抜きも出来るといわれたその圧倒的な競争能力を前に、当時の馬たちはなすすべがなかったことでしょう。しかし、この馬もシンザン同様、派手に着差をつける馬ではなく、競馬を深く知れば知るほど強さがわかる一頭と言えそうです。
また、シンボリルドルフのストライド(一完歩で進む距離)は8.7mと言われており、日本競馬史上でもまれにみる大きな飛びで走る馬でした。
種牡馬として大成したとは言えませんが、競争成績に限ってみればG.O.A.T.(Greatest of all time)論争筆頭の競走馬です。
さて、いよいよ栄えある第1位の発表です。
この錚々たるメンバーの中1位に輝いたのは…
1位ディープインパクト
14戦12勝13連対
「奇跡に最も近い馬」がさすがの1位。
先行が絶対的有利と言われる近代競馬で、最後方からのごぼう抜きで勝ち続けた唯一の馬がこのディープインパクト。
出遅れ癖に掛かり癖、牧場時代は鞍上をたびたび振り落とすという激しい気性から、到底「競馬」とは言えないレーススタイルでしたが、毎回圧勝に次ぐ圧勝。記録が残るレースの内13戦中13戦すべてで上がり最速を記録。しかも「スローペース症候群」と言われる時代で上がりに差がつきにくいにもかかわらず、平均して上がり二位に0.7秒以上もの差をつけてのダントツです。
泥んこ馬場からパンパンの良馬場、2000m~3200mとあらゆる条件でG1を制しており、天皇賞春では出遅れから残り1000mでスパートして先頭に立ち4ハロンを44秒台で上がるという日本競馬史上類を見ない理解不能な末脚を持っています。
無敗の三冠馬になった、というのが彼においては非常にちぽっけなものにさえ見えてしまうほどです。
過去に5度しか例のないG1級での単勝元返し。グレード制導入以降はディープインパクトしかありません。
日本で走った13回中単勝1.0倍が1回、1.1倍が7回、1.2倍が2回、1.3倍が3回という歴史上類を見ないとんでもない支持率です。
今回のランキングでは競争実績のみに焦点を当てていますが、種牡馬としてもとんでもない成績を残しています。父でもある伝説の種牡馬サンデーサイレンスと同様「日本競馬史上最高の種牡馬」と言えるレベルで、種牡馬成績を合わせれば日本競馬で並ぶ者すらいないでしょう。
以下にランキングをまとめます。
1位ディープインパクト
2位シンボリルドルフ
3位シンザン
4位アーモンドアイ
5位キタサンブラック
6位クリフジ
7位イクイノックス・オルフェーヴル
9位ナリタブライアン
10位ジェンティルドンナ
11位タケシバオー
12位テイエムオペラオー
13位エルコンドルパサー
14位ウオッカ
15位オグリキャップ
16位ゴールドシップ
これが客観的指標に基づく、主観を限りなく排除したランキングです。
以下にその基準、計算方法、ランキング方法を記しましたので、興味がある方はご覧ください。
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