見出し画像

【競馬の新常識】「トラックバイアス幻想」~トラックバイアスというバイアス~#5

割引あり

こんばんは。
競馬の常識を根底から覆すシリーズです。
第5回はトラックバイアスについて。

過去の記事はこちらから見ることができます。

さて、近年急速に流行りだしている「トラックバイアス」。
そもそもトラックバイアスについて明確な定義をしている人?団体?がないようです。
体型的とは程遠い競馬の世界ですから致し方ないですが、せっかくなら、いまここでトラックバイアスの定義を簡易的に作りましょうか。

トラックバイアスとは

走るコースによる馬場状態の傾向


としておきましょう。
今後、「トラックバイアスって何?」って聞かれたらこのように答えるようにします。

トラックバイアスとは走るコースによる馬場状態の傾向、ということですから、
・このコースを走ったら馬場が比較的良い
・このコースを走らされると馬場が比較的悪い

といったように使われるわけです。

そして、近年、このトラックバイアスを見極めることが非常に重要だとされています。
名ジョッキー福永祐一騎手も
「トラックバイアスをどう味方につけられるのか。そこが重要」

と語っています。

そして、それを自分なりに分析して予想する競馬ファンも多く見られます。中にはそれを販売する人も。

確かに、内が有利なら内枠の馬や逃げ馬を買いたいところですし、外が有利なら逆を狙いたくなります。

しかし、本当にそうでしょうか。


実際に馬場に入って芝の状態を確かめることができる騎手の話ならまだしも、テレビで見ているだけの競馬ファンが本当に正しく「トラックバイアス」を見極めることができるのか。というところに私は疑問を抱きます。

そもそも競馬ファンがどのようにトラックバイアスを判断するのか、と言うことですが、よく言われるのが
「レースのペース、上位勢の通った位置と人気の関係」
といったところ。
例えば、

・スローペースで
・人気のない馬数頭が
・外を通って
・馬券内に入った

この場合、「外寄りのトラックバイアス」、つまり外が有利と判断する、みたいな感じです。

これって本当に正しいのでしょうか


一見、ペース、上位勢の通った位置、上位勢の実力。これらの3つの視点から多角的に分析していて、信憑性が高そうに見えます。

しかし、この3つの視点のうち、特に「ペース」と「上位勢の実力」に関して、果たして正確に把握できるものなのでしょうか。

直観的に理解するためにこんな例はどうでしょう。
3歳500万下(現1勝クラス)で9番人気の馬が先行して勝った!
2着も5番手の6番人気!
前残り馬場だ!
ってなるでしょうか。

ここから先は

1,064字
この記事のみ ¥ 0〜
PayPay
PayPayで支払うと抽選でお得

この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?