孝 担当:八木正典
・修身とは、視・聴・言・貌・思の五事を正すに外ならぬ。
・先生の「致良知」というは視聴言貌思の五事を良知に照らして格だすに由りてのことである。
(西晋一郎)
西晋一郎語録、人倫の道を読んでおります。
西先生は日本陽明学の祖である中江藤樹に造詣が深く、その書の中でも中江藤樹に関するものが多く記載されています。
その言葉を読んでいると私の中江藤樹の理解が大きく誤っていたのではないかと思わされております。
例えば、
「先生は、孝の極致を以て太虚神命に達するにあるとせられた如き、また天地万物は孝徳から生れ出づると言われた如き、恐らく孝の形而上学的言述の最も高いものである。」
とあります。
私は中江藤樹を孝の実践家という捉え方をしており、恥ずかしながらその実践される孝自体に関して形而上学的なものとしての見方をしていませんし、出来ていませんでした。
藤樹の一生を表面的に知るだけで、その「致良知」に代表される思想の本質に全く迫れていないことに気づかされたのです。
その思想をしっかりと確認、理解を深め、そこから少しでも自分自身の成長につなげるために改めて中江藤樹の著書を読み込んでみたいと感じております。