明明徳      担当:八木正典

大学の道は、明徳を明らかにするに在り、民に親しむに在り、至善に止まるに在り。(大学)
 
 
これまで何度も読んできた大学の一節ですが、恥ずかしながらこれまで明徳を明らかにするということについて理解を突き詰めることはありませんでした。
当然明徳を明らかにするための実践を行うこともありません。
理解できていないもの、知らないものは実行できません。これは王陽明の言う知行合一の考えですね。
 
最近の中江藤樹の書籍を読んでいると、明徳を突き詰めた究極の実践家だったのではないかと思われます。
若くから四書五経を読みつくして、道を修めるという理想に向かって、自分を矯め直していく。ゆるぎない志で、倦まず弛まず五事(視、聴、言、貌、思)を正していくことを習慣にする。そうした中で藤樹の中には明徳が明らかになっており、それが周りにも波及していったのだと思うのです。
 
先人の自分の在り方に探求心を持って突き詰めたその思想に触れられるというのは有難いことですし、うれしいことです。
意・必・固・我に覆われた自身の在り方を少しでも良いものとするために学びを深めたいと考えております。

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