軽重     担当:八木 正典

君は物の軽重ということを知らんからいかん。軽いことのために重いことを捨ててどうするか。(杉浦重剛座談録)
 
 
最近の傾向として、コスパ、タイパというものが追求されているらしい。
効率性を求める社会で、ちんたらと時間を過ごしたり、お金をかけたりすると駄目なようであります。
確かにスマホをたたけば、答えが出てくる世界、あっという間に比較をすることが出来る世界でデジタルデバイドが拡がり続けているのである。情報を瞬時につかめない人間は不利な状況に追い込まれるのは間違いない。
 
ただし、それが本質的なもののために付随的なものが効率化されるのであれば、人間社会にとっていいことずくめだけれども、どうもそうでもないらしいと感じるのは私だけではあるまい。
真に必要であると思われないことに一生懸命になっているのは、それこそ結果的にみたらものすごくコスパやタイパが悪かったことになりはしないと思うのであります。
 
物の軽重は分かりにくいけれども、自分の行動をしっかりと振り返って本質をとらえるためにじっくりと時間をかけて思考を深めていきたいと感じています。

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