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【末期がん】残された時間、家族は

昼ごはんに合わせて実家へ行って、昼ごはん、夜ごはん、次の日の朝ごはんを用意する。

父が退院してからのわたしの生活はそんな感じだった。


しかし、退院して2ヶ月になる頃、急激に食欲が落ちて、果物をときどき食べるくらいになった。

目を覚ますことも少なくなってしまった。

洗濯が終わると、特にすることはない。できることと言ったらときどき父の体の向きを変えて、床ずれができないようにするだけ。

──このまま力尽きてしまうんだろうか。

そんな不安が頭をよぎる。


それでも調子が良ければ会話もするし、あずきバーやヨーグルトを食べる日だってある。


だと言うのに、現実は非情だ。


今日、在宅医療の先生から渡された用紙は”在宅でお看取りされるご家族の皆様へ”という見出しのものだ。それには、残された時間が日数単位であること、亡くなったときの対応などが記されていた。

分かってはいても、心がついて行けない。言葉を選びながら、丁寧に説明してくれる先生の前で、涙を止めることができなかった。

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