続推しから広がった世界〜サッカーと私
1.はじめに
2022年12月に「推しから広がった世界〜サッカーと私」を書かせていただきました。
これは、名古屋グランパスのイベントに推しメンのSKE48の相川暖花さんが出演することになり、推しメン目当てで試合観戦した私が名古屋グランパスと相馬勇紀選手に魅せられてスタジアムに通う様子を書いたものです。
今回は、前作寄稿後である2023年以降の出来事について書かせて頂きました。
サッカー観戦にのめり込む中で、SKE48の楽しみ方を見つめ直していったことについて書きたいと思います。
2.念願のゴール裏再デビュー
2023年の開幕戦、ついにゴール裏再デビューを果たしました。
2018年、初めて名古屋グランパス(以下「グランパス」といいます。)の試合を観た場所はゴール裏でした。
それ以降、スタジアムに通う中でゴール裏に行きたい気持ちはあったものの、「私みたいなニワカがゴール裏に行くのは…」という思いから足を踏み入れることができませんでした。
そうしている内に、推し選手である相馬勇紀選手(以下「相馬選手」といいます。)が2022年のシーズン終了後、ポルトガルのチームにレンタル移籍することが発表されました。
来季はグランパスの選手としてスタジアムで観られないことを突きつけられた時、「相馬選手のチャントを歌いたかった。もっと応援したかった。」と後悔しました。
同時に、もう後悔はしたくない!翌年はゴール裏に行こう!と決意し、2023年開幕戦でゴール裏再デビューを果たしました。
おそるおそる足を踏み入れたゴール裏でしたが、「素晴らしいプレーをみせてくれる選手を応援する気持ちをチャントや手拍子で伝えたい」と思っていた私に合ってたようで観戦回数もグッと増えました(22年10回→23年24回)。
ゴールが決まれば自分の近くの席の方とハイタッチして喜びを分かち合ったり、グランパスが勝利した試合終了後にはゴール裏の前に来てくれた選手と一緒にチャントを歌ったりと、勝利に向かう一体感が感じられるのも心地よく感じた理由だと思います。
また、試合の見どころや試合後の振り返り解説のサイトを運営しているサポーターの方がいらっしゃり、そのおかげでサッカーをより楽しむことができ、試合観戦にのめり込んでいきました。
3.推しに声援をおくれなくなった私
このようにゴール裏で選手に声援を送る一方、SKE48のライブでは声援を送る気力を失っていました。
SKE48では2023年4月1日のチームコンサートから声出しが解禁されました。
私は推しメンの相川暖花ちゃん(以下「ほのの」といいます。)が所属するチームEのコンサートに参加しました。
ところが、好きな曲を聴いているのに、好きなメンバーが踊っているのに、一向に心に響かないのです。コールもしないまま終演を迎えました。
その後も何度か公演を観に行った時も全く同じでした。
そんな中、2023年5月、東京で行われたチームEコンサートで新公演「声出していこーぜ‼︎!」の実施が発表されました。
発表に沸く会場の中、私の感情は無でした。
会場を出た後、私はオタク仲間にもう従前通りのスタンスでほののを応援する気は無い旨のLINEを送りました。
4.自身に起きていた変化
サッカーと公演・コンサートに共通するものがあったから、私がグランパスの試合に魅了されたと思っています。
ただ、サッカーを楽しむ中で、サッカーとSKE48の楽しみ方に違いを感じるようになり、SKE48を楽しむにあたり負の側面ばかりが気になるようになっていきました。
サッカーで、観客の声援や手拍子が選手の支えになることはあると思います。私も、懸命にプレーする選手の後押しをしたくてゴール裏で観戦するようになりました。
ただ、観客は選手の代わりに試合をすることはありません。
SKE48もパフォーマンス(歌唱、ダンス、トーク)をするのはメンバー自身で、ファンがメンバーの代わりにパフォーマンスをすることはありません。
ただ、ファンの力が介入する度合いはサッカー観戦よりはるかに高いと実感しています。
それをしんどく感じた出来事があったのです。
また、サッカーは、選手間で連携して勝利を目指す競技です。
アイドルも、ソロ活動でない限り、チームであったり複数人のチームワークでダンス・歌唱等で観客を魅せます。私が公演に惹かれたのはそこにありました。
ところが、SKE48ではグループ内での個人間の競争が目につくようになりました。
はっきり言ってしまうと、2021年初頭、第1回ティーンズユニットの投票がありました。
ほののは最終的にあと一歩のところでランクインを逃しました。
実は、この企画の発表直前、私はトーク会でいつになく深刻な表情のほののから「まだ言えないけど大事なことがある」と聞いてていました。だから、この企画が発表されたとき何としてもユニットに入れてあげたいと思っていた為、非常に辛かったです。
また、随分経ってからのことですが、その投票期間中、ファン仲間が追い込まれていたことを人づてに知りました。
そこまで追い込まれていた事に気づけなかったこともショックでしたし、その方はもちろんほののを応援する色んな方に無理させてしまった、巻き込んでしまった罪悪感がつきまとうようになりました。
それに付随して、仲良くさせて頂いてる方の幸せを一緒に喜びたいのに喜べなくなってしまった自分、ほののが大切にしてるメンバーの幸せを喜べなくなってしまった自分も嫌になっていました。
SKE48を、推しを応援する内に、自分が推しの為に出来ることがあるという考えが強くなり過ぎた故に負の部分に目が向くようになっていたのだと思います。
サッカー観戦を楽しむ中で、ここ数年間でSKE48を純粋に楽しむことが出来なくなっている自分がいることに気付いたのです。
苦しい気持ちになるならもはや趣味にする必要がないのでは、と思うようになっていました。
5.声援再び
そんな私にもう一度SKE48の楽しさを思い出させてくれたのは、声出していこーぜ‼︎!のMV撮影でした。
すっかりSKE48への熱は失っていましたが、ファンクラブでMV撮影のエキストラ募集を知り、滅多に出来ない経験だし最後の思い出にと応募しました。
向かえたMV撮影当日。「また声が出なかったらどうしよう。」という不安を抱きながら会場に入りました。
監督さんのユーモアを交えた説明に和み、続いて「声出していこーぜ‼︎!」の音源が再生されたとき久しぶりに高揚感を感じました。
そしてメンバーがステージに登場!
音源に合わせてダンスを始めると、あっという間に引き込まれて、無我夢中で声を出して拳を突き上げていました。とにかく楽しい!その感情しかありませんでした。
再び純粋に曲やパフォーマンスを楽しむことができました。
SKE48に対するモチベが復活した私。幸運にも声出していこーぜ!!!公演初日を劇場で迎えることができました。
冒頭の「あなたへ」を歌うほののを見て涙がこぼれ、歌詞の内容に気付いて涙が止まらなくなりました。
終演と同時にこの先もほののをみていたいという思いが固まりました。
6.その後の私と推しとグランパス
グランパスを応援している時は、自分には出来ないプレーを魅せてワクワクさせてくれるチームや選手たちを尊敬するスタンスをとっています。
自分に楽しさや感動を与えてくれる点でサッカーもSKE48も同じ。
でも、いつの間にか、私はメンバーを推す中でメンバーに敬意を払うことを忘れていたのだと思います。
サッカー観戦と比較して自身の推し方を顧みることが出来た結果、SKE48もサッカーと同じスタンス(歌やダンス等を魅せてくれるメンバーを尊敬しつつ、ただただ楽しむこと。)で楽しむことが出来るようになってきたと思います。
時折しんどくなる時もありますが、そういう時は自分が楽になるまで距離を置いて、楽しめる時に楽しむという付き合い方をしています(これはグランパスが負けた時も共通です)。
2023年8月末。同年9月の試合で開催されるガールズフェスタのメインビジュアルにほのの も起用されることが発表されました。
上の写真は2022年ガールズフェスタの際設置されたフォトスポット。前作「推しから広がった世界〜サッカーと私〜」のヘッダーにした写真です。
ほののがガールズフェスタに関われる日がきますようにという密かな願いも込めてヘッダーにしたのですが、思いの他早くその日がやってきました。
その後もほののは、試合日のイベント、ラジオ出演等グランパス関連のお仕事を頂けています。ほののが自身の好きなチームに関わる仕事が出来ていることは、ほののファンとして嬉しい限りです。
また、試合観戦のついでにオタ活も出来るので、オタク兼グラサポの私的に正にオレトクな状態です(笑)。
最後に、上に書いたようにモチベ爆下がりだった2023年4月、私はXで「相川暖花ちゃんの代わりにサッカー観戦」という投稿を始めています。
この頃、公演等のスケジュールが試合日と重なりほののがスタジアム観戦出来ないことが続いていました。
私は、ことごとく被っていることに不満はあれど、ほののがSKE48の活動を大切にしていることは知っていましたし、「不満のままぶつけるのではなく、楽しみに転化したい」→「大体スタジアムにいる私がほののの代わりにサッカー観戦してその様子を投稿しよう!もしかしたら、投稿を見た方がサッカー観戦に興味を持ってくれるかも」という分かったような分からないような閃きがきっかけで始めました。
また、相馬選手にもっと声援を送りたかったと後悔していた私ですが、2023年6月3日、キリンチャレンジカップのため帰国していた相馬選手とのハイタッチ会が開催され、直接「応援してます」と伝えることができました。
追記
2024年4月28日、チームE公演(副リーダーの福士奈央さん卒業公演)にて、ほののが福士奈央さん卒業後の副リーダーになることが発表されました。
周囲がよく見えて、率先して場を盛り上げて、先輩・後輩問わずコミュニケーションをとって、さり気なく周りを手助けして、人の幸せを自分のことのように喜べるほのの。
そんなほののだから、自分の力で周りの信頼を得られたのだと思います。
「 SKE48の名前は知ってるけど、メンバーや曲が分からない」、そういう声を度々耳にします。
大き過ぎる願いですが、これから、ほののにはチームリーダーの佐藤佳穂ちゃんをはじめ、チーム全員でチームEを盛り上げていって、より多くの方に公演や楽曲、個々のメンバーの魅力を知ってもらえたらなと願っています。
私はこれからも、ほのの 、チームE、SKE48とグランパスへの感謝と敬意を忘れずに声援を送り続けていくことを誓って結びとさせていただきます。
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