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第2回 タイのサファイアと地質2

こんにちは!!
旅する鉱石・宝石商人 花牟礼ほのめです!!
前回に引き続きタイのサファイアの地質についてです!

前回は、「サファイアがどうやってできるのか」でしたので、
今回は
地下深くで生まれたサファイアがどうやって地表まで運ばれてくるか
です

訂正:前回の記事でサファイアは片麻岩からできると書きました
そういう地域もありますし、タイの鉱山もそう推定されていましたが、
現地を詳細に分析する海外の文献に「より深い場所からやってきた」旨ありました
一旦この説をもとに記事を進めさせていただきます

熱い「宝石エレベーター」


地下のサファイアは「エレベーター」の役割をするあるものに乗って地上まで運ばれます
そのエレベーターとは何か?
答えはサファイアの鉱山で見つかります

ラトソル。サファイアはここから見つかる

この赤い土が「エレベーター」の正体であり、サファイアの鉱脈です

この赤い土は「ラトソル」と呼ばれ、鉄とアルミを多く含む
熱帯特有の土です
高温多湿な厳しい環境で、石がこの土に変わってしまうのです

では、元はどんな石だったのか
その答えもサファイア鉱山で見つかります

玄武岩(バサルト)。富士山もこの石が多い

この灰色の石です「玄武岩」または「バサルト」と呼ばれます
マグマからできた溶岩です

この玄武岩を作るマグマが地下のサファイアと混ざり地上に噴出、
熱帯の環境で土になったものから、石のままのサファイア(サファイアは丈夫で土にならない)をふるいにかける事でサファイアを回収します

1サファイアを含むマグマが地下にできる
2サファイアを含んだマグマが地上で噴火 灰色の玄武岩の火山になる
3サファイアを含んだ玄武岩が長い年月で赤い土「ラテライト」にかわる

この「サファイアマグマ」は東南アジアの広い範囲に数百万年前に噴出したと考えられています

次回は、サファイアがどうやって「ふるい分け)られるのか鉱山のようすをのぞいてみます!


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