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「ふつうの軽音部」が"ふつうすぎる理由" 3選
こんばんは。夢乃ほのかです!
このnoteでは高校・大学時代と軽音楽部だった私がマンガ「ふつうの軽音部」の何がふつうなのか、経験をもとに記したいと思います。
正直溢れるほどの”ふつう”があり、とても迷ったのですが、かなり絞っての3選となっています。
また、ネタバレを含みます。2巻程度までの内容となっていますのでご了承ください。
0.恋愛ですぐバンドが解散。早々に誰かがフラれてる
陰でも陽でもないやつ
学生時代に軽音楽部だったんだと話すと「陽キャだ〜」といわれるのはよくある話なのですが、事実ではありません。
軽音楽部は「陰 寄りの 陽」でほぼ形成されており、一部の「陽寄りの陰」またはごく少数の「陽」に引っ張られて印象操作されているだけです。
作品は、主人公・はとっち が高校で軽音楽部に入部するところから始まりますが、緊張はしつつも会話がそもそもできます。先輩からタブ譜をもらえるくらいには、先輩と帰宅時に会話を頑張れるくらいにはコミュニケーションを取ります。
そして、部活だけでなくクラスにも友達がいます。
ぼっちを自称(自認)しているふうでありながら、本物のぼっちではない。でもすごく目立つタイプでもクラスの一軍感もない。
それが「陰 寄りの 陽」のヒトなのです。
軽音楽部にはなぜか、そういう人がたくさんいます。
それでも、バンド練習で毎日部室使えるわけでもないためバイトばっかやっててバイト代で髪染められたり、部活との両立がしやすいこともあり生徒会長的な人が紛れたり、やけにライブの時だけくそかっこいい先輩がいるせいで「なんかイケイケな奴らだ!」って思われてしまうのですが、それは本当にごく少数です。髪染めてるやつは髪染めてるだけです。
コミュニケーションもそれなりにとるし、友人もいるけど、目立つタイプではないし、クラスのリーダー的な位置にいるわけではないです。自分の時間がだいすきです。
はとっちをはじめ、他のキャラクターたちも、同じような、近しい匂いがします。
「ふつうの軽音部」はその「陰寄りの陽」の人たちの解像度が高すぎる。
あと、なぜか”バンド”とバスケ部は相性がいいです。バスケ部はなぜかバンドサウンドが好きな人がいて、仲良くなりやすい気がします。なんでなんでしょうね。
(第1巻 32ページ 矢賀さん、それは刺さります。)
バンド名がかゆい
作中では、私がこれ以上語りたくないくらいに かゆいバンド名が続きます。
あまり具体的に書きたくない理由は「自分もそうであった」と認識しているからです。
■ 作中に出てくるバンド名の一部
protocol.
ヤヨイケンズ
ラチッタデッラ
ASAKATSU
性的カスタマーズ
あまりにも、学生軽音楽部のバンド名付けのセンスの解像度が高すぎる。
英語ってかっこいいし「.」とか「-」とかなんかいいよな。ビジュアルが。調べたところによると、protocolは大まかにいうと必要な決まりなどの意味があるらしい。
選曲に軸がありそうだし音楽好きそーな人が集まっていそうだな、protocol.
やよい軒で初ミーティングしたんかな
○○ズはよくある。”複数形”の意味はありつつ、OKAMOTO'SとかSEX MACHINEGUNSとかthe pillowsとかやたらかっこいいもんな。「ズ」ついてるバンドかっこいいし便利なんだよな
バンド名に意味なんかないしふわっとノリで決まるよねわかる
夜型なんかな。UNICORNとかかっこいいしな、いいよね英語の大文字な並び。
なぜ人は下ネタをバンド名に絡めたがるのか
私は高校大学と組んだガールズバンド名は「○○ズ」だったし「英語の大文字並び」でした
かゆいんです全部。
見覚えがありすぎて。
妙にバンド名付けの解像度が高いんです。
選曲が、ある。
はとっち(ギター初心者)の成長物語としても、バンドの成長物語としても、選曲の解像度が高すぎます。
楽器屋で試奏している青年の演奏が おしゃかさま / RADWINPS
先輩が新歓で演奏する曲が あいどんんわなだい / 銀杏BOYZ
視聴覚室で歌いたくなる曲 everything is my guitar / andymori
バンド結成時期の曲 天体観測 / BUMP OF CHICKEN
高校の時は「銀杏BOYZで盛り上がるのが伝統?みたいになってるのはうちの高校だけなんかな〜」って思ってたんだけど、大学上がってからも同じでした。
いつ聞いても、銀杏BOYZには私の思い出とキラキラが詰まってます。
あと、はとっちが経験していく練習曲ほどれも「初心者具合」がめちゃくちゃ絶妙です。
わ!初めてすぐの夏ならこのぐらいの難易度の曲挑戦してそ〜!って何度も思いました。
選曲があり得そうすぎる。あるんです。
これからライブイベントを重ねていくたびに、私はまた「わかる〜〜〜」って思いながら痒くなっているのだろうな。
がんばれはとっち!
プレイリストがありました🌷
"ふつう"の解像度が高すぎる
学生バンドの解像度が高すぎるということで3選紹介しました。
軽音楽とは遠い世界に生きている方が読んでいたら「何が普通なのか?」と思うのかな、なんて考えたりするのですが、
この漫画のすごいところは「ふつうの解像度が高い」だけでなく「軽音部のふつうがふつうを知らない人でもふんわり伝わる形で作品に落とし込まれてる」ところにあると思います。
作中には、バンドにちなんだ構図や小ネタが静かに散りばめられており、自分で発見したり、Twitterで情報が流れてくるたび「良すぎるじゃん!」というなどして嬉々としています。
そして我々軽音楽部のひとというのは、そういうもの、が好きです。
これからも更新楽しみにしています!
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緊急避難時のためにこういうサンダルは採用されなくなってきているらしいです