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日本の環境保護意識

 私はコロンビアに留学した経験を通して、環境について以前よりも考えるようになりました。日本に帰国してから感じた環境意識のギャップはとても大きかったです。

 コロンビアは標高によって気温が全く違うので、ダウンジャケットを着るくらい寒い地域もあれば、一年中日本の夏のように暑い地域もあります。

私は寒い地域に住んでいましたが、ガスが使えない時は水シャワーを浴びることも多くあり、暖房もストーブもないので洋服や毛布で体を温めていました。暑い地域に旅行した時も、宿泊した友人の家にはクーラーはなく、扇風機や水浴び、薄着することで対処しました。みんな汗は常に噴き出ていましたが、慣れればどうってことはなかったです。


 冷房・暖房以外にも環境配慮が日常に溢れていました。シャワーを浴びる時は下にバケツをおいて、そこに水をためながら体を洗います。やってみると分かるのですが、急いでシャワーを浴びても思った以上の水が溜まります。

これはトイレを流すために使いますが、ステイホームでも一日流すのに十分な量だと思います。ビニール袋もずっと前から有料ですし、買い物に行くと一つひとつプラスチック包装なんてされていません。ペットボトルは何度も水を入れて使います。

もちろん全ての人にこの「一見不便そうな生活」をしてほしいということではありません。ただ、人間は思っているよりも簡単に環境に順応できるもので、日本では今のような便利すぎる生活が当たり前になってしまいましたが、昔の生活に戻していくことはそう難しくはないと考えています。


 そんなコロンビアで生活していた私は、帰国した時本当に大きなショックを受けました。帰国後はホテルで2週間の隔離生活を送ったのですが、毎日部屋の前に置かれているアメニティに驚きました。「これ毎日替える必要ある!?」というものばかりで、一つひとつていねいにプラスチック包装がされていました。

私はそれらを見ることの方がストレスで、フロントにアメニティの交換はいりませんと伝えましたが、結局2週間ずっとそれらのアメニティはドアの前に届けられつづけました。作業効率を考えると全員に「最善の」おもてなしをすることが一番簡単なのは分かります。

でも、個人の環境に少しでも優しい生活がしたいという思いが尊重してもらえたら良いのにと思いました。私のような人のための新しいサービス(アメニティを置く、シーツを毎日替えるなど、「一般的な」サービスの逆を行うという意味です)のホテルがあったら一定数需要はあるのかもしれないと考えたりしました。


隔離期間が終わって外に出た時も、沢山の違和感がありました。

「これは環境配慮のために当カフェで出る牛乳パックをリサイクルして作られたノートです」と書いてある商品がプラスチックで包装されていたのには驚きました。

それから、環境に関するレポートを書いた時も、英語やスペイン語だと複数のメディアで発表されている重要な情報が、日本語の文献となると全く見つかりませんでした。

今後色々なビジネスが、環境や社会に優しいエシカルな選択が許される形に変わっていったら良いなと願っています。

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