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檸檬先生
購入してからかなり時間をかけて読んだ本。
新しくページを捲る本はその日のうちに読み切りたい。と思うのは、私にとって睡眠が今日と明日の区切りであり、物語の途中でその世界が過去になることが嫌なんだと思います。
でも、この本は数日かけて読みました。
いえ、数日「かかった」が正しいですね。
最初の1ページに心惹かれて購入したのですが、それ以降なかなか読み進められない。
冒頭シーンから回想シーンへ、そして最後にまた冒頭シーンへ繋がる。という構成だったので、ラストは絶対好みだと確信があったからこそ、そこに辿り着くまでが長かったです。
中学生の時に読んだ推理小説で、なかなか事件が始まらないことに飽き飽きして読むのをやめたことを思い出しました。
今思うとせっかちですね。
冒頭シーンがラストに来ることがわかっているだけあって、本編がどうラストに繋がるのかばかり気にして読んでいました。
途中で、ここで何かが変わるんだなというシーンからは読むペースが早まり、いよいよラストだと感じたらページを捲る手が止まらなくなりました。
やっぱりとても好きなラストだった。
ラストを読んだら、なかなか進めなかった本編も好きになる。
私は「愛」というワードに惹かれやすいです。
この本も、本屋さんのPOPにあった「愛」というワードが目に留まったものでした。
私が大好きな作家さんの三秋縋さんも、柴村仁さんの由良シリーズも、私の好きな愛があります。
ここ数年で読んだ本だと、流浪の月と52ヘルツのクジラたちもそうですね。これらの作者名と題名を見て、あぁなるほど、自分もその系統の愛が好きと思われた方とは、いいお友達になれる気がします。
愛って色々な形があるので、その分色んな愛のお話があって、好みが出ますね。
The Confession for the Most Beautiful Person in the World Who is in My Mind
ラストにあるこの言葉が、私の心を掴んで離しません。