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『復讐を考えている人へ』本の処方箋

「もう ぼくは ひつじには かえることが できない。」

『チリンのすず』より



 

あなたは、やなせ たかし を知っていますか?
「『アンパンマン』の作者!」
「『手のひらを太陽に』の作詞家!」
どちらも正解! やなせ たかし の名前を聞くと、あの美味しそうなあんこが頭につまっている優しいヒーローを思い出すし、子供のころに歌った童謡を口ずさんでしまいますよね。
愛と勇気だけが友達さ な『アンパンマン』を生み出した、やなせ たかし は、『チリンのすず』という絵本もかいています。

こちらは、『アンパンマン』とは雰囲気が違います。
こひつじのチリンが、母を殺した敵(かたき)である、おおかみのウォーに復讐をする物語。

母の死後、ウォーの命を狙いながらも、強くなるためにウォーに弟子入りするチリン。
表紙のかわいらしい、こひつじのチリンは、後半になると成長し、顔つきも険しくなり『ものすごい けだもの』へと成長します。

ウォーとふたりで、悪いあばれものになったチリン。
ですが、復讐の誓いは忘れていません。
そして、あらしのよるに、チリンはついにウォーを……。

今、誰かに復讐を考えている人へ。
本の薬局から、『チリンのすず』を処方させていただきます。

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