【読書記録】東野圭吾「聖女の救済」
今回は東野圭吾の作品「聖女の救済」を読みました。
東野圭吾は言わずと知れた現代の有名作家で、多くの人がs各品を読んだことがあるのではないでしょうか。その中でも今回読んだ作品はドラマ化もされているガリレオシリーズになります。もっとも私自身はドラマはあまり見たことがないのでこの作品が映像化されたのかはわかりませんが。
今回の作品は一人の男性が殺されるところから始まります。そして東野圭吾の作品では珍しく、冒頭で読者に犯人が明かされるスタイルで物語が展開していきます。
しかしだからと言って読み手の楽しみが半減してしまう、なんてことはありません。むしろ謎が深まる仕組みとなっているということもできるでしょう。犯人を知っているにもかかわらず読み進めていってもトリックが全然わからない仕掛けになっています。物語の中で真相を追っていく刑事たちに比べて少し客観的である意味神の視点からストーリーを追っていく体験はなかなか楽しいです。
ただ個人的には真相について少し唐突な印象も受けました。あまり詳しいことは書きませんが、後半になってガラッと状況が一変してしまう感じがあります。これはこれで面白いのですが、ちょっと読了感に影響を与えたことも事実です。皆さんがどう感じるのか読んでみてください。
とはいえ全体としてとても完成されている素晴らしい作品だと思います。思わず真相が気になって空いてる時間があるとついついページをめくってします。実は私の中ではこのような本はそこまで多くありません。彼の作品は本当に読ませるのが上手というか、こちらの心理をよくわかって書いている印象が強いです。頭の中でも映像がきれいに浮かぶし(ドラマの影響かもしれませんが)想像力が試される描写もそこまでなく誰でも楽しめるようになっています。
おわりに
今回は東野圭吾の作品でした。なんだかんだ毎回面白いなと感じながら読んでいます。理系の人が考えた本は緻密で隙がない印象があります。またドラマもみたいなーなんて思っている今日この頃です。