いじめにあったからこそ、今の私がある
小学生と中学生のころ、いじめにあった。
グループから仲間はずれにされた。
辛くて、何故私が仲間はずれにされるのか分からなくて、学校に行きたくなかった。
そんな時、私を支えてくれた人たちがいた。
今回はそんないじめを経験した時に出会った人のお話です。
担任の先生
小学6年生の頃、仲良くしていたグループがありました。いつも皆で他愛のない話をして、遊んでいた友達の集まり。
けれど、ある日突然仲間はずれにされました。
何が原因か分からない。
自分で解決しようと話を聞こうとしても、皆から無視される。
今考えれば他にも友達はいたし、そのグループに固執する必要なんてないのですが、当時はそこまで考えられず。とにかく元に戻りたい一心でした。
辛くて、毎日泣いて、学校を休んだり、保健室に登校していました。
そんな時に支えてくれた、お世話になった先生がいます。
当時、担任だった先生です。
学校の先生は仕事も多く、1人の生徒に沢山の時間をかけることも難しかったと思います。にも関わらず、先生は私の話をゆっくりと、沢山聞いてくれました。
私の中で、いじめは両親に話しづらいものでした。
いじめを受けていることは知っていても、その詳細は話さなかったので学校での状況がつかめず、両親はとても困惑していたと思います。
先生は、そんな私と両親の間に立って、話をしてくれました。
先生のおかげで、中学に上がる頃には普通に戻り、中学生時代はその友人たちとは普通に関わることができていました。
日頃から問題視されている『いじめ』。
被害者の周りの対応についての問題が多く取り上げられるのを見ていると、担任の先生のような方に出会えたことは、とても幸運だったと感じます。
先生、当時は大変お世話になりました。
卒業する私達6年生に向けて、小学校の先生達全員がゆずの栄光の架け橋を歌ってくれた時、泣きながら歌っていた先生を今でも覚えています。
どこかでお会いすることが出来たなら、また沢山お話をさせてください。
2人の友人
1回目のいじめから約2年後。次は中学3年生の頃に、友人だった2人から仲間はずれにされました。
理由は確か、私がいつもひっついてくるから。鬱陶しかった。だった気がします。
小学校時代の無視よりもひどかった。
共通の友人に私のことについてあることないこと言ったり、家の前まで来て悪口を言われたり。
辛い現実から逃げたい私は学校に行くのを嫌がりました。
勉強の遅れを心配してか、強制的に車に乗せられ登校したこともありました。当時はなんてことするんだ、と思っていましたが、今となっては無理矢理にでも連れて行ってくれた両親に感謝しています。
そうでもしなければ、学校で私を待ってくれていた優しい友人たちに会えなかったから。
1人は小学校から一緒で、よく遊んでいた友人。
もう1人は県外からの転校生で、私が話しかけたことをきっかけに仲良くなった友人でした。
2人とも私のことを気にかけてくれて、学校にいる間は話しかけてくれたり、休みの日には3人で遊んだりしていました。
話を聞いてくれる友人がいたこと。これは本当に心の支えになりました。
この2人の友人とは今でも頻繁に連絡を取り合い、遊んでいます。
お互い年齢を重ね、お酒を交えて本音で語りあうことも。
2人とも、いつもお世話になっています。
これからも馬鹿やったりしょうもない話ししたりしようね。
近況報告とか相談事があったらいつでも聞くからね。
祖母と祖父
いじめにあっていた中学生時代。休んだ日は家で過ごしていましたが、一度だけ、祖母と祖父の住む家で過ごしたことがありました。
当時の私について知っていたかは分かりませんが、制服姿で泣き腫らした目をしていた私を見て、理由も聞かずに優しく迎え入れてくれました。
私はなにもせず、ただ座ってぼーっとするばかり。
そんな私を見て、お菓子を作るのが得意な祖母は私をクッキー作りに誘ってくれました。
材料を量って混ぜて、型をとって焼く。
慣れない作業に戸惑いつつも、とても楽しかったことを覚えています。
次の日は少しだけ楽な気持ちで学校に行くことが出来ました。
おばあちゃん、一緒にクッキーを作ってくれてありがとう。お茶を飲みながらお話したり、のんびり外を眺めるのとても楽しかったよ。
おじいちゃん、何も聞かずにいてくれてありがとう。普段からあまり話をしなかったおじいちゃんだけど、この日もいつもと変わらずいてくれて、私は安心して過ごせたよ。
今の私
2回のいじめを経験した私ですが、結果としていじめを経験して良かったと思えることがあります。
心が強くなった
悪意のある言葉を受け流せるようになったり、自分の中でうまく対処して前を向けるようになりました。
都合のいい言葉だけを受け入れるのではなく、時には意見も自分の中に取り入れています。日々成長中です。
人との距離感をうまくとれるようになった
友人のいる学生生活は楽しい、けれど、1人の時間も楽しいことに気が付きました。映画を見る、本を読む。外に目を向けると、魅力的なことが沢山あります。
自分の時間を持つようになってから寂しさが減り、過ごしやすくなりました。
私と関わった全ての人達へ
まずは私をいじめた方々へ。
私のことなんて忘れて、どこかで楽しく過ごしているのでしょう。
今考え直すと、ただ貴方達が悪かっただけではなく、当時の私にも悪いところがあったから、不満が募り、結果としていじめになったんだろうと思います。
貴方達のおかげで私は少しひねくれつつも、鍛えられて強くなりました。
そこだけは本当に感謝しています。
成長の糧になってくれてありがとう。
そして私を支えてくれた方々へ。
皆さんのやさしさに救われて、今も生きています。本当にありがとうございます。ここに書いた人達以外にも、クラスメイトや先生方にはお世話になりました。何年も前のことではありますが、今でも覚えていることが沢山あります。
恩返しが出来るなら精一杯、私の出来ることをしていきたいです。
多くの経験を得て、今の私になりました。
これからも多くのことを経験し、成長しながら毎日を過ごしていきます。