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白骨街道第3回とtree 雑記
ミステリマガジン連載中 機龍警察 白骨街道とtreeのday to dayの6/1月村先生の掌編について
以下ネタバレ注意
・今までのシリーズとパターンを変えてきそう
これまでは特捜部に所属できて良かったな〜という人の話がメイン(無印以外)だったけれど、今回は特捜部に所属しない方がよかった…という人の話になるかもしれない。
城木は城邑毬絵か警察官であるべきか悩む局面が出るかもしれない。亮太郎はそうなったら毬絵を選ぶと思うけど、城木はどうかな。
過去や愛着を絶って公僕となることの苦しみを書いてきそうだと思った。
城木、どうなるんだろう。なんか特捜部離れてもいいよ、って思ってる。もう月村先生の掌の上の猿。
城木と由起谷の鏡あわせの様子から逆算すると、白骨の終わりでは城木が特捜部辞めたい……警察官にならなければよかった……ってなりそうだなって覚悟を決めた。ところで、未亡旅団でマジックミラー越しに由起谷を城木が見るという舞台設定が天才かな?鏡像関係の人物を鏡の中から一方的に見る比喩のうまさ、流石すぎる。
サイン会で城木を何とかしてください!って言ったら月村先生と編集さんに意味深な笑顔を向けられたの覚えてますからね(ねちっこい)怖いな〜楽しみです。
・というか、姿は特捜部所属である理由なくない?
そろそろ任期間近らしいね。白骨街道で何か動きがあるよねきっと。
日本政府の上層部の誰かかグループかが自分を殺そうとしてる状況で、日本の警察にいる理由はない。姿どうなるんだろうな。こっちも怖いな〜
なんか白骨、ずっとリヴィエラを撃て(高村薫)想起しつつ読んでいるがたぶん姿のせいだと思う。日本人だけど日本人ではない。
・7/1はインパール作戦が中止された日
だからなのか分からないけれど、7月号(第3回)で白骨プロローグ終わりといった感じ。それか、7月発売の第4回で急展開するか。
月録が更新されたのも7/1目掛けてたのかな。偶然かもしれないけれど。
偶然を信じるな。
・月村作品における醜さについて
Treeの「ぼくは泣いた」と白骨街道における「醜悪な顔」の相似について
白骨第2回ではソージンテッドがロヒンギャへの差別的発言をしたときに「醜悪な顔」をみせた。「ぼくは泣いた」では謂れなき差別をする母の顔が(おそらく)醜いものとなった。
表情は、鏡を見なければ自分では分からないというのがミソだと思う。
しかも醜さとは主観的なもので、先生の書き方は悪とは断罪しないのがいいな。なぜなら、今も私の顔は誰かにとって醜悪なものかもしれないから。誰でもそうなるかもしれない。
「普通の人」の怖さ醜さを書き続けている作家の本領。
tree連載は本になるかアーカイブとして何年も残ると思うんだけど、医療従事者とその家族まで差別を受けたことを記録するものとして良い。
もう医療関係で働く人を差別する人は表立ってはいない。だからこそ、最初の感染ピークのときは差別があったということは次第に忘れられる。誰も覚えていたくないから。でも差別を受けた子供や本人や家族は忘れ得ないと思う(全て憶測でわるいが)
1ヶ月という時差で届いた文章に救われた人もいるかもしれないなと思ってる。みんな忘れてるひどい差別の状況を思い出させるものを出してきたということ。プロの作家としての誠実さ、月村先生を推せる理由の一つ。
他の作家たちが概ね自粛飽きたな〜お外ばっちい!みたいな文調の中、これを入れてきたのは良いことです。私もステイホームできなかったので自粛飽きた的な文説には相当ムカついてる。東京の電車がガラガラに空いていたのはよかったことだが。
医療従事者でなくても、社名で理不尽なからかいを受けた子供たちや大人たち、宅配関係や小売店の人たち、その他インフラや苦しんだみんなが報われますように。もちろんステイホームで苦しんだみんなも。
そもそも自粛って大都市圏が大々的に言われてるが、地方によってはそうでもなかったらしい。でも子供たちは学校が閉まったりして全国一斉に悲しい目に合っているから、子供を主人公に書くのがいいなー。
防衛省もキナ臭いことになってきたので盛り上がってきた機龍警察。どうなるんだろう〜楽しみだな
ノート、めっちゃ書くぞ感あるやつばっかりで気がひけるけど、Twitterやりたくないからやってみた。記録用なので書くぞ感なしでいく。
2022/4/10 追記
今読み返すと当時の記録になってるので公開することにした。