ニガテなことを事業化したら、とても良い事業ができてしまった、という話。
こんにちは。Honmono協会運営のミイショです。
事業ってジブンの得意なことで考えていくもんなんじゃないの?
そう思われるのが普通だと思います。
でも、私は今回、自分の超絶ニガテなことを事業化してみました。
結果、とってもイイ感じの事業になったんです。
どうしてそんなことになったのか?
私たちHonmonoの新サービス「Honmono SNS」の裏側のストーリーとともにお伝えしたいと思います。
SNS、マジでやりたくない。
独立する前。3年前のサラリーマンだった、私のホンネです。
SNS、もうホントに大嫌いでした。
「なんで自分のプライベートをわざわざ発信しなきゃならないの?」
「会って話せばいいじゃん。」
「電話で十分。」
という、昭和気質なめんどくさがりの人間。LINE主流の時代もCメールで一人戦ってました。
嫌々 。 必要に迫られれてやるSNS 。
そんな中、私は会社を辞めて独立します。そしてアンダーウェアの小さな事業を立ち上げました。最高峰の原料にこだわり、国産で全て仕上げる1万円のパンツ。
貴重すぎてマーケットに流通しない希少な綿、100年続く老舗企業での造形、和太鼓の創始者、鬼太鼓座とのコラボなど、好きも乗じて相当にこだわりました。
しかし、痛感したのは
「、、、誰も気づいてくれないじゃん!」
良い商品、コンセプトなら誰かが気付いて広めてくれるであろう、というのは幻想でした。誰にも気づかれないパンツ。家でひたすらパンツ作り。
嫁と子供の冷たい視線。( 会社辞めてパンツつくるなんて、、聞いてない!)
大企業で安泰だからと聞いて、宮崎から東京にやってきた嫁。結果、旦那は会社を辞め、パンツ売り。背中を見せればいつでも刺されそうでした。
とはいえ子供3人をパンツで支えなければなりません。とりあえずWEBサイトを作りますが、誰も見に来ません。
クラファンします。目標達成しているような、してないような。
マーケティングの知識も、人脈も、お金もない私はこう思います。
オンラインで認知してファンをつくるしかない。
「広告?金かかるな。」
「うん、SNSだ。始めたら気づいてもらえるだろ。」
「やりたくないけどタダだし、やってみるか。」
今考えると、裸で武器も持たずに一人で戦場に乗り込んだようなもんです。しかも、受け身で行かされてる状態。なんとなく投稿しながらも、心の奥底では「めんどくさっ」と思ってました。
結果、投稿が適当→反応がない→やる気をなくす→投稿が適当
こうなります。
負のスパイラルに落ちて徐々に投稿頻度も落ちてきました。
SNS、やめたっ。
私の当時の結論(=言い訳)はこうです。
「餅は餅屋」
よし。自社の運用はSNSが出来る人を探そう。
それまでは放置。むり。やりたくない。
独立、というのはすごく便利な言葉で、やりたくないことがあった時に、
「やりたくないことをやるために、独立したわけじゃないし。」
という、カッコつけ天使がよく舞い降ります。
これね、気をつけてくださいね。やりたいことをやるためには、やりたくないことをたくさんやる必要あるんです。初期の独立って。
まぁとはいえ、私はこの天使の誘惑に、ことごとく負けてしまいました。
んっ。けど、みんな同じこと悩んでる?
そんな中、パンツの事業と併行し、Honmono協会を設立。(Honmomoが生まれた理由は別の機会で)
Honmonoでは企業向けの映像事業「Honmomo Movie」が少しずつ芽を出し始めました。「心動かすクリエイティブ×課題解決」という軸がフィットし、大手企業をはじめ、多くのクライアントから評価をいただくようになりました。
そんな折、クライアントさんからこんな話をよく聞くようになります。
「いや、SNSがうまくいってないんですよ。」
「なんとなく始めてみたんですけど、放置です。」
、、どこかで聞いたことあります。
カチッとした企業レベルでも、そんな悩みってあるんだ。
と言いそうになりながらも、この悩みを見過ごせない自分がいました。Honmono Movieも一皮むけるタイミングだったからです。
Honmono Movieの考え。
それは映像は「手段」であること。
社会の課題を解決したり、可能性を広げるために、映像があります。しかし一方で、映像は「コンテンツ」です。
どんなに良いコンテンツでも発信するための「メディア」がなければ人に届きません。
映像だけをやっていてはダメだ。「メディア」までHonmonoで提案し実行しなければ、真の課題解決にはならない。そう思い、WEBや広告、そしてSNSなどの「メディア」の提案・実行ができるプロフェッショナルチームをHonmonoで作る決意をしました。
未成熟なSNSコンサル市場
そんなわけで、意識的にクリエイティブのプレイヤーを巻き込みました。WEBや広告コンサルのプレイヤーは比較的順調に集まりました。しかし、SNSのプレイヤーがなかなか見つかりません。
正確にいうと、SNSのプレイヤーは多くいるのですが、志を共にできるヒトが見つかりませんでした。
理由はいくつかあるのですが、まとめるとSNSコンサルの市場が未熟、ということです。SNSを運用していて多少詳しければ、誰でもSNSコンサルタントと名乗れます。
また、企業側も歴史が浅い分、どのSNSコンサルティングを選べばいいか知見やノウハウがありません。
結果的に、
なんとなくのSNSコンサルティングを企業側もなんとなく受ける。
なんとなく、見栄えよく投稿してキャンペーンする。
なんとなく、フォロワーが増える。
なんとなく、こんなものかと納得する。
そんな事例が多く見られました。
もちろん、ちゃんとやってる人や企業もいます。しかし、企業の課題解決に踏み込んでいく場合、小手先でフォロワーを増やす、バズらせる、は目的ではありません。
企業の事業やマーケットの課題に真剣に向き合う。
その課題解決のために、SNSを扱う。
その視点でSNSを動かせる人はいないか、しかし、フィットするSNSプレイヤーと巡り会うことができませんでした。
運命の出会い
そう試行錯誤しながら1年ほど経ちました。アンテナは張り続けるも、まだ巡り合えず。
こりゃ厳しいかなと思っていた矢先、昨年8月、運命的な出会いがあります。
現在のHonmono SNSの軸を作ってくれた松本佳奈さんとの出会いです。松本さんは会社勤めをしながら、複業としてSNSコンサルタントをしていました。
オンラインの仕事授受プラットフォームで繋がりましたが、半ば強引に、まずは会いたいとお伝えしました。
よくわからない協会の顔の濃い、胡散臭い代表からのお誘い
発注もなく会いたいと言われ、相当警戒していたと思います。
※想像以上に怪しかったようです→松本さんのnote
私は今のSNS運用の悩みやマーケットの課題、これからやりたいことをありのままにお伝えしました。
すると、松本さんも同じ視座で共感してくれました。
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本来、SNSは課題解決のツールのひとつ。
有名企業のように名前も知られて、お金もリソースも用意できるところは、何十万〜何百万円のコンサル費を払い、大きな広告とキャンペーンを打てば、SNSも一気にフォローされ、なんとなく賑う。
けど、中小企業、中堅企業はそれができない。
だからこそ、
その企業独自の「課題」を明確にし、解決のアプローチを戦略に落とし込み、実行と改善をマジメに繰り返す。
課題解決型の本来あるべきSNSコンサルティングを広げたい。
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そう言ってくれました。
そして、もう一つ。
従来のSNSコンサル会社が実行するような、企業のSNS運用をまるっと代行するのではなく、企業にSNSのノウハウをインストールし、企業が自立できるようなサービスにできないか、
と提案がありました。
私は一瞬悩みました。
本来、ビジネスの原理で言えば、一つのクライアントからより多くの売上を得るために、徐々に依存度を増やしていくほうがベターです。
クライアントの自立を促す、ということはサービスへの依存度が減り、売上が徐々に減ります。しかし改めて、このプロジェクトの目的を振り返りました。私たちは、何のために企業向けのクリエイティブ事業を広げていくのか。
それは、企業の事業の課題解決を行い、その可能性を広げるためです。
であれば、SNSで依存度が減ったとしても、企業との信頼が深まれば、課題解決のための他の手段(映像、WEB、デザイン、広告など)でも、お付き合いが増えるはず。
逆に言えば、そこまで深く信頼し、お付き合いができる企業と志高く仕事をしたい。クライアントからパートナーへ。
日本により良い価値を一緒に発信していくことが、Honmonoの目指す方向でもあります。私はこの自立のアイデアを採用しました。
そしてクライアントの自立を促す、今までにないSNSコンサルサービス「Honmono SNS」を立ち上げることを決意しました。
やりたくない、はチャンスなのかも。
はい。ということで立ち上げの背景をツラツラと書いてみました。
なんか、綺麗なストーリーですよね。でもね、ホンネ言うと私はいまだにSNS超絶イヤです 笑
自分のアカウントはいまだに更新が止まります。
(、、松本さんに怒られる)
でも苦手とかやりたくないって、実はめちゃくちゃ強みなんですよね。
他にも同じ思いの人はいるだろうし、その人たちに向けてサービスを作るなら、同じ意識を持っていた方がサービスも組み立てやすかったりするわけです。
ということで、事業のアイデアができたHonmono SNS。実際にはここから、事業をスタートさせるまでに、かなりの痛みを伴います。その話については、また別の回に詳しく書きたいと思います。
最後までお読み頂き有難うございました。
そんなHomono SNSはこちら。
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