配信ライブはライブそのものの配信ではなくてリアルタイムで作られている「ライブ映像作品」を配信してるっぽい感覚がある
全然落ち着いてもいないですし相変わらず打開案がでていない状況ですが、とりあえずライブ配信が身近になってきましたね。
僕も自宅でいろいろ配信見てます。仕事しながらだったりご飯食べながらだったり、「ながら見」が多いのですけども。余談ですがライブ配信はながら見できるのが便利ですね。もしかして「一流ピアニストがあなたの為にリモートで演奏します!」みたいな贅沢な生作業用BGMというビジネスが出てきちゃうかもしれません。高級BARのピアノ弾きのリモート版みたいな。
さて、ライブ配信となるとただライブをやるだけよりも更にお金がかかる訳ですが、皆さん見応えある画作りの為にカメラを何台も用意して随時切り替えて飽きないようにしてくれてるんですよね。確かにカメラ1台に比べたらなかなか派手で見応えあります。
でもこれが本当に正解なのかな?と思ってしまったのですよ…。
先に断っておきますと、いろんな楽しみ方がありますからこれはあくまでも僕個人の感想です。悪しからず。
ホールレベルはともかく、僕らが一般の800人規模ぐらいまでのライブハウスでライブを観る時、演者を少し見上げる形かほぼ同じ高さの目線で観ることになります。なのでリアルでは配信のように演者の顔をドアップで観れたり、上から見下ろす形で観れたりというのはありえない訳です。
演者のお顔が見たかったり、動く演者をいろんな角度から見たいのならむしろ良いことかもしれません。ですが、基本的にライブハウスで行われるパフォーマンスというのはお客様がいる正面のフロア中央から見るのが一番美しい形で設計されている(設計されているべき)ものなので、寄ったり上から見たりはパフォーマンスの想定外のアングルなんじゃないかと思っちゃいます。
この「設計されているべき論」は誰かと話した訳ではないからわからないですけどね。。みんな違うんですか?少なくとも僕はフロア中央で見るのが一番美しくて音もいい形でいつも調整してます。横にお客さんがいる時は横のお客さんも想定した演出に手直ししたりもします。僕は素人なのでわかりませんがダンスに関しても正面から観るのが一番綺麗にみえるようになっているのではないかと思います。
こんなこと言っちゃうと全てのライブ映像作品も同じことになっちゃうんですけどね。先日「ライブはその周りの体験も含めたコンテンツだから自宅で観る『配信』は代替にならない」という記事を書きましたが、それ以前に「ライブ配信」は足を運ぶライブの代替ではなくて「リアルタイムで収録されているライブ映像作品(Blu-ray、DVD)を観てます」みたいな気分になってるのかもしれません。これはこれでいいのですが、恐らく僕がライブ映像作品と生のライブに求めているものが違うんだと思います。
それだったらいっそのことフロアから超高画質の1カメだけ用意して、低音重めでちょっと潰れ気味の汚い音をヘッドフォンで爆音にして観てる方が「ライブ映像作品配信」から「ライブ配信」的な体験になる可能性があったりしますかね。いや、これも正解とは違う気がします…。
あくまでこの話は複数アングルの高品質配信を批判するものではないので「なにがいいんだろうね?わからん!」という気持ちをぶつけてみているだけです。
それか、むしろいろんなアングルから観られるのを前提条件として考えて、パフォーマンスをチューニングし直すならそれはそれで新しいライブが観られるかもしれないです。そう考えると面白いかもですね。