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島根県の教育魅力化 part3

 日本全国津々浦々で教育の魅力を見つけてまわっています、
教育を本気で語る会のカズです!
島根県の教育の魅力を深堀りしているなか、
今回は津和野高校に焦点をあててみます!


1 スローガンに利他の精神

教育を軸にした地方創生が進行している島根県で、
その改革の中核を担っているのが津和野高校です。
松田哉校長先生によると、
津和野高校は地域の伝統校なので知識偏重の詰め込み教育の時期もありましたが、
現在は教科学習に探究学習をミックスした改革を遂行しております。
単なる教科横断的な授業ではなく、
以前ご紹介した「T-PLAN」をベースにした
「新しい普通科」という改革支援事業です。

「地域共創科」で有名な隠岐島前高校や、
「ミライデザイン科」や「地域探究科」など日本各地の普通高校が、
新しい時代に対応した教育改革をすすめています。
その中で津和野高校のスローガンの中には「誰かのために」というフレーズがあります。
カズはこれを聞いた時に「利他」のイメージを彷彿しました。

利他とは、他人の利益や幸福を追求し、自己の利益や欲求よりも優先するという概念である。簡単に言うと、「自分のことよりも他の人のために尽くすこと」であり、仏教用語としては、「よい行いや利益になることをほどこして人々を救う」という意味もある。

公益財団法人山梨総合研究所 理事長 今井 久

利他的行動が人の心の幸福度を高めることを、
実験と統計で可視化してくれたデータがあります。

このような利他の体験こそが子どもたちの未来につながる学びです。
このような体験がきっかけになって将来のビジョンが明確になり、
主体的な進路活動につながっていきます。
その活動の1つとして地元の和菓子屋「三松堂」との連携について
松田校長から詳しく教えていただきました。

2 企業と生徒のマッチング

三松堂は昭和26年創業の津和野の老舗です。
特にブランド栗である「つわの栗」を使った御菓子が絶品で、
栗の大福、モンブラン、甘露煮などとても人気です。
そのため、栗のイガを剥いたり皮を剥いたりする作業はとても大変です。
田舎の限られた人員と味を守るための丁寧な作業を考えると、
猫の手も借りたいくらい秋は忙しくなるようです。
そこで津和野高校のグローカル・ラボの出番です!

津和野高校の生徒たちが企業の困りを解決してくれます!
高校生が企業の方々とじっくり対話を重ねて、
企業がやってもらいたいことを探し出します。
そして、時間と人手を確保しやすい高校生が、
栗の収穫や加工を手伝うことで美味しい御菓子を作ることができます。
そして、単なるボランティアだけでは終わりません!
「企業がやってもらいたいこと」を実現したあとは、
「高校生がやってもらいたいこと」につなげていきます。
津和野高校の場合は三松堂の御菓子に学校のロゴと名前の焼き印を入れてもらっていました。
伝統の銘菓に学校の名前が入ることは生徒にも先生にも喜ばれます!
企業と高校がそれぞれの得意分野を生かして連携をしていく。
社会と学校がつながるWin-Winの学びです!

3 地域が幸せになる学校づくり

三松堂をはじめとした地域に根差した企業は各地域にたくさんあります。
大手企業や海外法人、老舗からベンチャーまで
たくさんの企業が地域を元気にしてくれます!
そんな企業を元気にするのが津和野高校の生徒たちです!
昨今では、地域や学校、家庭は対立関係にあります。
通学のマナーが悪い。
公園にたむろってる。
担任の指導が悪い。
教育委員会に訴えてやる。

モンスターペアレントという言葉が生まれてしまうくらい
教育の環境は荒んでいる現状もあります。
しかし、津和野高校では学校を起点にして地域を活性化しています。
街が元気になれば保護者も喜んでくれます。
津和野高校の取り組みを聞いた時に、
学校×家庭×地域が三位一体になるという
カズが目指す教育の理想が頭に浮かびました。
羨ましいと同時に「これはカズの地域でもできる!」と思いました!
島根県は予算があるから…ではなく
やろうと思えばどこでもできるロールモデルです!
カズの教師心に火をつけてくれる最高の事例です!

 今回は高校生の具体的な取り組みについてピックアップしました。
現地に行ったからこそ知り得たとてもおもしろい事例です。
カズ自身が成長するためにも
やっぱり時間と足労をかけてでも
現場の雰囲気と取り組みを肌で感じるのが1番ですね!
次回は、高校生の取り組みとしてグローカル・ラボやHAN-KOHについてまとめてみます!
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました!

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