昨日見た夢の話(前編)
僕は夢を割と鮮明に記憶できる方らしい。とはいえここまで記憶に残るものは久しぶりなので、適当に書いていこうと思います。
場面はごく普通の住宅街だった。自分が夢を見ているとは知覚できなかったが、なぜ自分がそこに立っているのかという疑問はあった。そしてもうひとつ実感出来ることは「ここは地球では無い。」ということ。地球によく似た別の星。
これだけは最初からわかっていた。僕に与えられた情報はそれだけで、あとは探索して情報を集めるしかなかった。
確かただ道をまっすぐ歩いていただけだったと思う。目に入ってきたのは富士山よりも確実に高い山。エベレストを見たことが無いが、それと同じくらい高いのでは無いだろうかと考えるほどに高い。だが不思議なことに、頂上は良く見え、雪が全く無いことがわかる。とてもとても高い緑とほんの少しの赤色の山。季節は夏から秋に移り変わる頃なのだろう。
僕はそこで右に曲がったと思う。普通の夢と言えば、なにかの映像をただ見ているだけのような気がするが、この夢は明確に自分の意思で体を操作している感じがあった。
そういうのって明晰夢って言うんじゃね?
とか起きてから考えたが、夢であるとは自覚していなかったのでちょっと違うのだろう。
そんなこんなでまた歩くのを再開した。
ゲロデカい衛星が見える。月なんて目じゃないしあれよりももっと近い。逆になんで今まで気づかなかったのか、むしろ今までそこに無かったかのように気づかなかった。他にも何かあるのかもと思い、それを見渡してみる。
太陽がない。
そんなバナナ……。と心から思った。
ではこの明るさは一体何なのか。僕はあるひとつの仮説が思い浮かんだ。
ここってもしかして宇宙コロニー的なやつ?
根拠はそんなにない。ただの仮説とロマンを含めた願望である。
現実の僕ならば超興奮して即刻色々調べまくってるであろうが、夢の中の僕は全く気にもとめていなかった。
次に行ったのは人との接触である。とりあえず
その辺にいた人に話しかけてみた。
…………言葉が通じない。
何語かも分からない。確実に言えるのは日本語と英語ではない。後から思えば知らない言語は夢に出てくるわけもないんだが………。
とりあえず通じなかったわけで、僕は人間から情報を引き出すのは諦めた、本や新聞なんかも同様である。言葉があれなら文字も読めないだろう。
そうしてしばらく歩いていると、自分の家があった。現実でいつも見ている自分の家と何も変わらない。ここだけは文字も日本語である。
鍵は開いていたが中には誰もいない。というより鍵がない。施錠するための仕組みそのものがドアに取り付けられていなかった。
自分の部屋は本当に安心した。寝てしまいそうだった(夢の中なのにね)。
外から爆音がした、根拠は無いが「隕石だ。」と思った。
結果から言うと違ったが、それに近しい破壊力を持つものであった。核爆弾らしい。
眩しかった。熱さは感じなかったが、すごい音とすごい衝撃波だった。夢補正で生きていたが、現実だとこれで生き延びるのは無理だな。と起きてから将来の核シェルター保有を割と真面目に考えた。
その辺が核のせいでボロボロに荒廃しちゃったので、僕は離れようと決意。不思議なことに人間の死体は全く見なかった。
続きはまた今度書きます。