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達成しました!第百回「本果寺寄席」

 2024年11月24日(日)、「瀧川鯉昇・鯉三郎 親子会」として、100回目の本果寺寄席を開催できました。
 今回、郵便料金値上げを考慮して、8月31日にD.M.発送、9月1日からご予約開始としたところ、10月19日で80名様のご予約となりました。お席亭のご住職に相談、定員を90名様に増やしましたが、11月1日には90名様ご予約となりました。ここで、ご予約を止めたのですが、古くからのご常連様から「座布団席でも、立ち見でも構わないから」「自分で、椅子も持っていくから」と、お電話が続いて100名様までお受けしました。
 当日は、他会場から椅子10脚をお借りし、最前列のみ座布団席10席、椅子席92席で設営出来ました。コロナ禍でなくなって、本当に良かったと思います。

座布団10席、椅子92席の会場です


当日の演目
喜六家清八 「代書屋」
瀧川鯉三郎 「四宿の屁」「夢金」
瀧川 鯉昇 「芝浜」

※瀧川鯉三郎さんの「夢金」、瀧川鯉昇師匠の「芝浜」の二席は、42年間100回目にして、初めての演目でした。「夢金」が211席目、「芝浜」が212席目となりました。古典落語約300席の2/3を聴いていただけたことになります。

瀧川鯉三郎さんの「夢金」
瀧川鯉昇師匠の「芝浜」

 1982年10月30日に、第1回本果寺寄席を開催した時から、オープニングのご挨拶時間を短くするために、「清八のひとりごと」を書いて、当日、配布してきました。
 今回は、100回目になりましたので、ここに掲載します。

清八のひとりごと

 この42年間で、台風直下での中止が一回、コロナ禍での中止が二回ありましたが、とうとう本日100回目の本果寺寄席を開催することが出来ました。
 私は、20代前半、東京・渋谷のジャン・ジャンや大阪・梅田の阪急ファイブ・オレンジルームに通っていました。当然、当時の東京や大阪の寄席や演芸場にも立ち寄り、落語、一人芝居、演劇、コンサート、ミュージカルなどを観て、聴いて当時の新しい文化や芸能を吸収しておりました。BS放送もYouTubeもDVDもありませんでした。その後、遠州地区の音楽鑑賞団体であった「遠州文化連盟」、西武百貨店・浜松店のイベントホール「西武CITY8」、遠州文化連盟から独立した「エンボス」などでスタッフとしてお手伝いしながらノウハウを勉強させていただいておりました。近い将来、この新居町内でも演劇や寄席、コンサートを上演できる空間をつくって「文化活動」なんぞ、というとんでもない妄想・夢を抱いていた頃です。1981年11月18日、新劇俳優の坂本長利さんの一人芝居「土佐源氏」を、この本堂で上演できました。ろうそくの本火だけの上演でした。その後の5年間は、一人芝居、演劇落語会、コンサートを順繰りに続けました。坂本長利(一人芝居)、高橋忠史(フォークコンサート)、野口すみえ一座(女剣劇)、中林淳真(ラテンギターコンサート)、林洋子(シタールでの朗読)、劇団テクノポリス(アマ演劇)、瀧川鯉昇(落語)‥。携帯電話もパソコンもネットもデジカメも無い時代でした。結果、累計赤字と今後の事を考えて、6年目からは瀧川鯉昇師匠を窓口にして、寄席だけを続けることにしました。2012年からは、再び若手の噺家さんたちに勉強の場を提供してあげたい、との思いから、二ツ目さんの中から、現真打の桂伸衛門、三遊亭志う歌、柳亭小燕枝、そして現二ツ目の立川寸志、瀧川鯉丸、瀧川鯉三郎さんに定期的に来演していただいております。
 前回までの木戸銭収入からの累積赤字は、約60万円位です。その都度、パトロンがカンパしてくれたり、他地区での落語会のプロデュース料、ラジオやFM局での出演料、敬老会や老人ホーム慰問時の謝礼、各協働センターでの講師謝礼、そして原稿料など、毎回少しの金額ですが、「ちりも積もれば、何とやら‥」何とか、やり繰りしてきました。打上げの時にドリンクや料理を差し入れていただいたり、D.M.用の切手を寄付していただいたり、本当に皆さんの善意と厚意に助けられてきました。
 今回、特別な記念品も考えましたが、それで木戸銭を上げるのも何か釈然としないし、当会は瀧川鯉昇師匠の二ツ目時代の勉強会としてスタートしましたので、100回目は15番目のお弟子さんとの親子会とさせていただきました。その代わりと言っては何ですが、第1回目の本果寺寄席のチラシのコピーを同封させていただきました。ワープロもパソコンもプリンターもコビーも高額であったため、プリントごっこで印刷したものです。以前にも書かせていただきましたが、私も素人前座として高座を努めさせていただいていますので、ストロボでの写真撮影には抵抗があり、この42年間の写真は殆ど存在しておりません。「ホンマは、100回目ちゃうやろ!」とか「ほんとに、42年間?」というお疑いの方は、本日はお越しになってないとは思いますが、本当です。寄席のみでは100回目ですが、他のジャンルを含めると113回目になります。

 これまでの「新居・寄席あつめの会」の43年間の活動の中、本当に様々な方々にお世話になり、ご迷惑をかけてきました。本来なら本日、ご招待したかったのですが、これまでに逝去された方のお名前を書かせていただき、御礼申し上げます。
 金原戒雄・ちゑ子夫妻(先代ご住職)、小山博義(遠州文化連盟・エンボス)、山田芳太郎(ニュー藤屋会長)、松本皓司・厚子夫妻(浜松市上島にあったジャズ喫茶「クレッセント」)、加藤伸幸(浜松市内にあったギャラリーKid)、飯田健二(西武CITY8)、柴泰正(遠州文化連盟)、青山秀樹(寄席文字・立命館大落研OB)、柴田剛(旧新居町役場職員)、中島豊人(旧新居町役場職員)、坂本長利(俳優)

※さて、次回、第101回本果寺寄席は、令和7年3月30日(日)、16時開演「瀧川鯉丸 真打直前の会」です。なお、次回より開演時間を1時間早めて16時から、木戸銭は1600円とさせていただきます。真打又は二人来演の場合は2200円とさせていただきます。郵便料金、交通費などの値上がり対応です。年明けにD.M.でご案内いたします。

※携帯電話・スマホなど、お持ちの方は、音が出ないよう、ご配慮してくれたら、嬉しいんだわ

 お互いに、お疲れ様でした。ありがとうございましした。

終演後、ご住職に記念品をお渡ししました


抽選後、全員での「三本締め」で、大団円でした

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